「頭がごちゃごちゃして、うまくまとまらない」「何かとすぐ忘れてしまう」……。仕事や勉強をするなかで、そんな悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか?
1000人以上の東大生のノートを分析してきた現役東大生の西岡壱誠氏によると、それらは「ノート」で解決できるといいます。
本記事では、『「思考」が整う東大ノート。』の著者であり、マンガ『ドラゴン桜』の制作にも携わる西岡氏に「内容を忘れないノート術」について話を聞きました。
東大生は「知識のつながり」を考える
東大生が作っているノートの特徴として、ノートを使って「知識のつながり」を理解するための勉強を行っている場合が多い、というものがあります。
たとえば、formという英単語がありますが、これは「形」を意味する言葉です。多くの場合、ただ「form=形」と覚えると思いますが、これは実は野球やテニスなどのスポーツなどでよく言う「フォームがいい」の「フォーム」と同じ意味になります。
この場合のフォームは、「外から見たときの形」のことを指します。野球やゴルフ・テニスでは「どの位置に腕が来ていて、どの位置に足があって……」と、『外から見た特徴』を指して『フォーム』といいますが、このように「形」「形態」「外見」といったものを指してフォームというのです。
また、「フォーマルな格好」なんて表現もありますが、これは「正式な」格好のことを指します。
なぜ「形」が「正式」になるかというのは、「形式ばっている」という日本語を知っていればわかるはずです。「形通り・型通り」というのは、「正式」なものであり、遊びがなくて堅苦しい状態のことを指します。
だからこそ、「フォーマルな格好」といったら「形式ばっていて外見的にしっかりしている状態」のことを指すわけです。ここから派生して、「format」というのは「他にも使えるような型」のことを指し、「formula」というのは「数学などの公式」「決まった言葉」のことを指します。「form」というのは「形」から派生して「形式に則っている」という意味になるわけですね。
つながりを意識した「メモリーツリーノート」
このように、勉強している中で知識と知識のつながりを発見できるようになると、物事を忘れにくく、かつ思い出しやすくなります。つながりを理解するための勉強をすると成績が上がりやすいので、東大生の多くはつながりを意識した勉強をしているわけですね。
これを整理したノートというのが、メモリーツリーノートと呼ばれるものです。こちらをご覧ください。
これは、同じ意味を持つ関係、逆の意味を持つ関係、単語の成り立ちが似ている関係など、多くのつながりのパターンを線でつないでいくというものです。ご覧いただければわかるように、情報と情報のつながりを線でつないで、目に見える形にしていきます。さまざまな知識を関連させて覚えていくというものです。