創価学会との蜜月関係にも厳しくなった民衆の目
これまで説明してきたように、自民党の議員はそれぞれの選挙区で、さまざまな宗教団体の支援を受けている。その中には“被害者のいる宗教団体”もある。そういうところの信者が、選挙ボランティアをしてくれるし、名簿づくりを手伝ってくれたりもする。だから、自民党議員としては、ギブ・アンド・テイクでそれらの宗教団体の会合があれば顔を出す。頼まれたらスピーチもするし、教祖やら幹部との記念写真もたくさん撮影する。
それが政治の世界では「常識」だったが、これからはすべて「アウト」になる。そして、ここが大事なポイントだが、野党や反政府運動をする人々はそこを戦略的につけば、自民党をガタガタに崩壊させることができるということだ。
今、旧統一教会の「被害」を訴えている人々の話が大体20年、30年前の話だということからもわかるように、宗教というものは、「信仰を失った人々」にとって長く憎悪と敵意の対象になる。それは裏を返せば、元信者や家族に水を向ければ、「○○教の被害者」などいくらでも見つけることができるということだ。そういう「被害者」をまとめて民事訴訟を起こせば、ほとんどの宗教団体は「社会的に問題を指摘される団体」にできる。
そして、もし筆者が反自民の人間なら、このスキームで狙うのは、やはりもっとも自民党と蜜月である「創価学会」だ。
ご存じのように、この宗教団体の信者は、自民党と連立を組んでいるので、大臣や政務三役になっている。しかも、政策に影響力がある。岸田政権でも公約になかった「18歳以下を対象にした10万円バラまき」が強行されたのは、公明党、つまりは創価学会からの強い要望を受けたからだ。そんな政権のコントロール力を公明党側も隠さない。
「日本を前に進める」というのは内政だけではない。