ブログやSNSと連携させればホームページの内容を充実させることにも繋がるし、単発だけでなくサブスク型のサービスをラインナップに加えればビジネスの幅が広がるかもしれない。MOSHにはその際に必要となる機能が全て備わっている。

使いこなすのに高度なコーディングスキルなどは一切不要。スマホさえあればいい。運営元のMOSH代表取締役社長・籔和弥氏は同サービスの特徴を「サービス業を手がける個人の方にとって必要な機能がひと通り備わっていて、なおかつスマホから簡単に使えること」だと説明する。

サービス業であればどんな職種でも使える余地があるので、MOSHのユーザーはヨガやフィットネスのインストラクターをはじめ、ネイリストやスタイリスト、ミュージシャン、ダンサー、アスリート、イラストレーター、フローリスト、鍼灸師など幅広い。1万人を超えるユーザーの約8割は女性で、PCを持っていないという人が多いのも面白いポイントだ。

MOSHの代表的な機能

籔氏によると、従来はほとんどのユーザーが対面のサービスを販売する用途で使っていたものの、コロナ禍で状況が一変。オンラインレッスンや無観客ライブ配信のための利用が増えるなど、MOSH内でもビジネスのデジタル化が加速した。

2018年からMOSHを活用する、あるパーソナルスタイリストはまさにその代表例だ。もともとMOSHとSNSを駆使して月間100万円以上の売上を上げていたが、コロナの影響を受けて月額制のメールマガジンやデジタルコンテンツの販売、Zoomのオンライン診断などウェブ完結型のメニューを加えたところ月商が250万円を超えた。

「個人の発信力に最大限レバレッジをかけようと思うと、オフラインのサービスだけでは足りません。InstagramやTwitterのフォロワーの中には、実店舗には来れないけれどPDFのコンテンツは買いたい、Zoomを通じてサービスを受けてみたいという人もいます。消費者のニーズやユースケースに合わせて複数のサービスを提供できれば、機会損失も減らせる。オンラインを上手く組み合わせることで個人事業主の人たちは商圏を広げられます」(籔氏)

 

Zoomレッスンで月商が600万円近くになった例も

こうした事例が続々と生まれ始めている。4月にMOSHを使い始めた著名フィットネスインストラクターは、リアルな場でのレッスンが難しくなったため、MOSHとZoomを使った月額1万3000円のオンラインレッスンに着手した。するとたちまち500人以上が参加する人気レッスンに。個人運営ながら月商は600万円近くにまで拡大した。