画面サイズの拡大が大きな進化

4G LTE対応版のPixel 4aは、ツヤ消し調の落ち着いたブラックを採用している。電源ボタンのアイボリーがアクセントカラーになっている以外のを除けば、全体を黒色でシンプルにまとめている。

前世代モデルのPixel 3aと比べると、画面サイズは大きく拡大(5.6インチ→5.81インチ)。上位モデルのPixel 4と同じく、上下左右の画面枠を切り詰めた狭額縁デザインとなっている。

 

Androidの最新OSでは、「ホームボタン」や「戻るボタン」の機能をジェスチャー操作に置き換えていることから、それに適した画面デザインになったといえるだろう。

同じ4万円台で買えるiPhone SEと比較すると、画面サイズの大きさはPixel 4aの大きなアドバンテージとなっている。

カメラはAIをフル活用

 

Pixel 4aのメインカメラは1220万画素のシングルカメラだ。上位モデルPixel 4のデュアルカメラから望遠カメラを抜いたものだ。前世代モデルから解像度が向上し、光学手ブレ補正に対応しているが、ハードウェアとしては特に珍しいものではない。

一方で、PixelシリーズのカメラはGoogle謹製らしく、「AI」の力を存分に活用して“より良い写真”に仕上げている点に特長がある。ソフトウェアや計算アルゴリズムを作りこむことで、性能に制約があるスマホのカメラでの写りを改善している。

 

たとえば、ポートレート写真ではAIで被写体との距離を認識して、自然なぼかしを作り出している。昨今のスマホでは複数のカメラを活用するが、Pixelでは、単眼のカメラの右側と左側の写りの差を検出して、ボカシを適用している。

また、Pixel 4aでは7倍のデジタルズームに対応する。単なるデジタルズームではなく、AIによってディテールを「それらしい形状」で補完する超解像ズーム機能も備えている。

夜景モードは「星まで撮影できる」というのが売りだ。スマホを固定してボタンを押せば、自動で露光時間を調整して、ほとんど真っ暗な中でも撮影が可能だ。

Googleらしいアプローチを加えたことで、4万円台で買えるスマホとしては良好な写真を“作り出せる”のがPixel 4aの強みと言えるだろう。

おサイフケータイやeSIMも搭載

低価格帯のモデルとは言え、Googleが開発したスマートフォンだけに、スマホに求められる機能はひと通り網羅している。PixelシリーズではGoogleが開発した新要素がいち早く採り入れられるのも特長となっており、Pixel 4aではPixel 4と同じくAndroid  10の新機能が先行投入されている。