サブスクモデルにすることで初期費用を大幅に抑え、ユーザーの負担を軽減。人気のブランド家具を月額500円〜数千円程度の価格で気軽に使える仕組みを作った。冒頭でも触れた通りsubsclifeでは400以上のブランドと連携することで、10万種類を超える製品に対応。扱う家具はすべて新品で個人、法人を問わず利用できる。
同サービスの大きな特徴は「使い続けても商品価格(定価)を超えない独自の料金設計」であり、まさにこの部分が家具のレンタルサービスとは決定的に異なるポイントだ。
レンタルの場合は通常使い続けるほど料金が加算されるため、長期間利用すればどこかのタイミングで累計の支払額が商品価格を超える。一方でsubsclifeの場合はどれだけ使っても商品価格を超えないように設計されている。
「レンタルはレンタカーや高額カメラなど、短期間の利用にはとても向いているモデルです。ただ、家具のように長期間使うものだと商品価格を超えて却って高くなってしまう。自分たちとしては長く継続して使ってもらいたいという思いがあるので、商品価格を超えないサービス設計を選びました」(subsclife代表取締役の町野健氏)
ユーザーは3ケ月〜24ケ月の間で使用期間を自由に設定し、期間満了後は「継続」「購入」「返却」の3つの選択肢から好きなものを選ぶ。継続する場合も商品価格に達すればそれ以上は課金されないため、長期間に渡って使い続け最終的に自分のものにするユーザーも多い。
近しい仕組みとしてはリースもあるが、リースの場合は事前審査が厳しく手続きが大変な上に、金利が発生する点がネックになりやすい。subsclifeではこれらのハードルが低く、納品後のサポートや家具の回収などにも対応する。この料金モデルとサポート体制、そして豊富な製品ラインナップがユーザーからの評判を呼び、選ばれるきっかけになっているそうだ。
大手企業への導入も加速、取扱高は1年で20倍に成長
町野氏によるとこの1年で個人・法人ともにユーザー数が拡大しているが、特に法人の伸びが大きいとのこと。ここ数カ月に関しては新型コロナウイルスの影響に伴い先行きが不透明な状況に陥る企業も増える中で、リスクマネジメントやキャッシュフローを改善する目的で家具のサブスクに関心を持つ企業が増えているという。
特にオフィスの場合は、家具一式を揃えるとなると負担が大きい。以前はキャッシュフローに敏感な中小企業やスタートアップの利用が中心だったが、直近では大手企業の導入も加速。2020年3月の法人問合わせ件数は1月と比較して1.7倍に、大企業に限定するとこの数字は2.6倍にまで増加した。