アルゴリズムの事業会社としてさらなる拡大目指す

今回の資金調達は事業の基盤ができ始めた中で、将来的なエグジットも視野に入れながら事業をさらに拡大させていくことが目的だ。

また資金調達とあわせて、株主・IGPIの共同経営者である川上登福氏がACESの取締役に就任した。同社としてはIGPIとの関係性を強化しながら、引き続きディープラーニングを用いてリアル産業のDXを推進していく。

「自分たちの中では、DXを『業界のバリューチェーンを垂直的にデジタル化していくムーブメント』だと捉えています。点でソフトウェアを提供するだけではIT化は進んでもDXは進まないのではないかということが、事業を続ける中で見えてきました。業界の構造を正しく理解した上で最適な戦略を考えていくためには、(プロフェッショナルファームの)IGPIの存在は大きく、一緒に事業を推進していくことが重要になると考えています」(田村氏)

調達した資金はエンジニアを中心に人材採用に用いる。直近では「アカデミアと社会を橋渡しする存在」を目指し、博士課程に在籍中の研究者が自身の研究を続けつつACESで働ける制度も作った。10月から早速2人の研究者がこの制度を活用して同社で働き始めているという。

アルゴリズムの生成能力を武器に、リアルな産業を変革する。自社を「アルゴリズムの事業会社」と表現するACESの挑戦は今後さらに加速していきそうだ。