「ストレスの持続時間」も同様に、長期間続くストレスのほうが溜まりやすく、心身への影響も大きくなります。 急性ストレス(注1)よりも慢性ストレス(注2)のほうが溜まりやすく、その後に影響が出やすいということです。
つまり、ストレスの程度が重く、回数が多く、持続時間が長いほどストレスは溜まりやすいということ。そしてそれを避けるためには、反対に「ストレスを軽くする」「回数を減らす」「持続時間を短くする」の三つが重要になるのです。
(注1)
急性ストレス…持続期間の短いストレス。突然の変化や危機的状況に遭遇したときなどが該当する。例えば自然災害に遭遇する、誰かに驚かされる、突然ショックなことを告げられる、など。
(注2)
慢性ストレス…持続期間の長いストレスで、生活環境に関連していることが多いのが特徴。例えば、学校や会社で人間関係がうまくいかない、眠れない日が続いて疲れが溜まっている、新学期で新しい環境になかなか慣れない、などが当てはまる。
ストレスのサインは
「睡眠」「食事」に現れる
ストレスは気づきにくいものとはいっても、心身に何らかの影響は出ています。そしてそのサインは、日々の生活をよく観察していると気づくことができます。
まずストレスが溜まっているサインとして非常に多いのが「睡眠」の変化です。
不眠はサインとして比較的わかりやすいと思いますが、それ以外にも悪夢を見る、歯軋りをする、寝相が悪くなる、場合によっては寝すぎることも、ストレスが原因になっている可能性があります。
特に生活リズムの乱れ、時差ボケ、身体疾患、睡眠環境の変化、カフェインの摂取などがない状態で、眠れなくなったり寝すぎたりするようになった場合は、何かしらのストレスが原因である可能性が高いです。そんなときは、普段の生活と比べてストレスを感じやすい状況にいないか、振り返るようにしましょう。
歯軋りや寝相などは自分で気づかないことも多いのですが、もし寝ているときの状態を見てもらえる家族やパートナーがいれば指摘してもらうと良いでしょう。また、最近は睡眠の深さを測定するアプリやデバイスなども販売しているので、それらを使って深く眠れているかを観測するのもおすすめです。