「生まれつき性格が悪いと感じていませんか?」
そう語るのは、これまでネット上で若者を中心に1万人以上の悩みを解決してきた精神科医・いっちー氏だ。「モヤモヤがなくなった」「イライラの対処法がわかった」など、感情のコントロール方法をまとめた『頭んなか「メンヘラなとき」があります。』では、どうすればめんどくさい自分を変えられるかを詳しく説明している。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、考え方次第でラクになれる方法を解説する。(構成/種岡 健)

「生まれつき性格が悪いと感じます」→精神科医が出した“解決策”とは?Photo: Adobe Stock

「性格が悪いです」

「生まれつきの性格が悪いと感じています。このまま生きていかなければならないのでしょうか?」

 という悩みについて、述べていきましょう。

 この人の場合、自分のことを客観的にみることができていますよね。

「自分の性格や考え方に問題がある」と判断できている時点で、それを改善できる可能性はあるのです。

性格は「環境」で変わる

 自分のどのような点を持って性格が悪いと感じているのかはわかりません。

 ただ、人間の性格は、遺伝や育ての親などの生まれつきの影響だけでなく、「一緒に過ごす友人」「恋人」「あなたが助けた人」「所属する組織や役職」などの出生後の環境からも大きな影響を受けています。

 実際に、子どものときには手のつけられないようなワンパクだったのに、大人になると真面目で勤勉な人になったりすることは起こりえます。

 また、社交的でよく話す明るい人がブラック企業に勤めてしまい、笑顔が曇ってうつっぽくなることもあります。

「どう変えたいか」を考えよう

 人間の性格とは、「生まれ」の影響だけではないのです。

 生まれた後に、その人がどこで誰と過ごすかで大きく変わる「流動的なもの」です。

 まずは、自分の性格のどんなところを変えたいのかを考えてみましょう。

 そして、そのためにはどんな環境に身をおけばいいのかを考えるのです。

 そこまでちゃんと見つめ直すことができると、今後の人生をよりよくしていくことができます。

(本稿は、頭んなか「メンヘラなとき」があります。より一部を抜粋・編集したものです)

精神科医いっちー
本名:一林大基(いちばやし・たいき)
世界初のバーチャル精神科医として活動する精神科医。
1987年生まれ。昭和大学附属烏山病院精神科救急病棟にて勤務、論文を多数執筆する。SNSで情報発信をおこないながら「質問箱」にて1万件を超える質問に答え、総フォロワー数は6万人を超える。「少し病んでいるけれど誰にも相談できない」という悩みをメインに、特にSNSをよく利用する多感な時期の10~20代の若者への情報発信と支援をおこなうことで、多くの反響を得ている。「AERA」への取材に協力やNHKの番組出演などもある。