視野を広げるきっかけとなる書籍をビジネスパーソン向けに厳選し、ダイジェストにして配信する「SERENDIP(セレンディップ)」。この連載では、経営層・管理層の新たな発想のきっかけになる書籍を、SERENDIP編集部のチーフ・エディターである吉川清史が豊富な読書量と取材経験などからレビューします。今回は、2023年のベストセラーから年末年始におすすめの3冊を紹介します。
2024年の幸先良いスタートに向けた
年末年始の読書を提案
2023年がじきに幕を閉じ、24年を迎える。皆さんにとって、今年はどんな1年だっただろうか?
23年5月には、これまで猛威をふるってきた新型コロナウイルス感染症の法的位置付けが、インフルエンザと同等の「5類」となった。街が活気を取り戻し始め、イベントの復活・再開も相次いだ。テレワークではなくオフィスに出社し、再び同僚と顔を合わせて働く人も増えた。
ビジネスシーンではデジタル化の波が押し寄せ、ChatGPTを筆頭とする生成AIの普及が目立った。「AIに仕事を奪われる」という論調が再び過熱し、時代の変化に適応するための「リスキリング」の重要性も認識されるようになった。
また、ガバナンスの分野では「人的資本」という考え方が重視されるようになった。人材を「資本」とみなして投資し、従業員の能力を最大限に引き出すというものだ。その観点から、人材育成に力を入れる会社も増えはじめた。
こうした変化を受けて、今年は「対面で人と関わること」の意味を考えたり、「ChatGPTの時代に人間ができること」に思いをはせたりした人がいるかもしれない。
そのため今回は、「人間ならではの強みや魅力」を再認識させてくれる3冊を「年末年始に読むべき本」として紹介する。いずれもビジネスパーソン向けに厳選した良書のダイジェストを提供する「SERENDIP」で好評だった書籍だ。ぜひ参考にして、24年のスタートに向けて英気を養ってほしい。