週刊ダイヤモンド サラリーマンにとって、役職などの地位もさることながら、やはり気になるのは給料。特に他人の懐具合には、誰しも興味がわくところではないでしょうか。

 そこで問題です。東証一部上場企業1701社を対象とした平均年収ランキングで、堂々の第1位に輝いたのはどの企業で、いくらだったでしょう。

 その答えは、テレビ局のTBSで、なんと1550万円! 詳しくは特集に掲載のランキングをご覧いただきたいのですが、テレビ局はいずれも高く、ランキング上位に名を連ねています。それに続くのは、資源価格高騰の恩恵に授かっている総合商社となりました。

 といっても、給料が高いのは景気のよい大企業の話。中小企業も含めた大半の職種は給料ダウン。景気の悪化に加え、原料高によるコストアップの影響をモロに受けてしまっているようです。

 なかでも建築基準法改正の余波を受けた一級建築士や、ガソリン高騰のあおりを受けた運送業や漁師などは、悲惨な状態のようです。

 社内はもちろん、世代や地域での給料格差も広がっている様子がうかがえます。一般的に弁護士は儲かっていると思いきや、大きな格差が生じており、1億円超のスーパープレイヤーもいれば、年収500万円未満の人も大勢います。なかでも消費者金融の「過払い金返還請求訴訟」を手がけている弁護士は、かなりの稼ぎぶりのようです。

 こうした状況ですから、給料に対する不満も溜まります。日本マクドナルドの店長が起こした裁判で有名になった「名ばかり管理職」の現状や、残業時間の実態、差別的な待遇を禁じられたパート社員の今後についても、余すことなくお伝えします。

 社員全体の話だけではなく、あこがれの社長や役員の報酬にも迫ってみました。自分が勤めている会社の役員の年収がいくらかなど、ほとんどの読者の方々はご存じないでしょう。

 そんなみなさんのために、開示資料に加えてアンケートを実施して分析、その実態を浮き彫りにしています。結果は、本誌を見ていただきたいのですが、役員の平均年収が2億9000万円という企業もあるようです。

 これから就職する学生の皆さん、そして転職を検討しているサラリーマンの方も必見! 将来設計の一助にしていただければと思います。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 田島靖久)