進撃の日本製鉄#5Photo:PIXTA

統合を繰り返してきた日本製鉄では、現在も旧新日本製鐵や旧住友金属工業、旧日新製鋼などの出身者たちが机を並べる。統合により、給与や仕事内容に大きな変化が生じた社員は少なくない。では、統合で“勝ち組”になったのはどの出自か。特集『進撃の日本製鉄』の#6では、データや証言を基に出身会社別の待遇格差を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 今枝翔太郎)

合併を繰り返してきた日本製鉄
“勝ち組”と“負け組”はどこの出身者?

 日本鉄鋼業の発展の軌跡は、統合の歴史でもある。トップメーカーである日本製鉄も例外ではない。1970年に八幡製鐵と富士製鐵が合併して誕生した新日本製鐵は、2012年に住友金属工業と統合して新日鐵住金となった。日新製鋼も加わり、19年には日本製鉄としてのスタートを切った。

 統合によって、部署の異動や出向、給与水準の変動など、社名以外にも大きな変化を経験する社員は少なくなかった。詳細は次ページで紹介するが、統合で給料が大幅にダウンするケースもあり、出自によって待遇に明暗が分かれているのだ。

 統合後、待遇面で“勝ち組”になったり、仕事で苦労を強いられたりしたのはどこの出身者だろうか。

 次ページでは、日鉄(新日鐵、新日鐵住金時代を含む)や住金、日新の給与などを開陳し、統合後の「格差」を明らかにする。