あのゴールドマン・サックスが今、日本株に対して「強気」の姿勢を示している。特集『高配当&高成長!新NISAで狙う日本株』(全20回)の#10では、そんな同社のグローバル投資調査部が、日本企業固有の「4つの魅力」を基に選定した、2024年の日本株トップピック20社リストを大公開。各銘柄が具体的にどのような観点で有望なのか、担当アナリストのコメントと併せて明らかにする。(ダイヤモンド編集部 竹田幸平)
TOPIXを「オーバーウェイト」に
S&P500より投資妙味ありと分析
あのゴールドマン・サックスが今、いつになく日本株に強気の姿勢を示している。
今年1月下旬に発行したグローバル市場のレポートでは、主要資産別の投資判断において、日本株のベンチマークとするTOPIX(東証株価指数)を「オーバーウエート」と評価。「ニュートラル」とする米国の代表的な株価指数、S&P500よりも、直近では投資妙味があるとみているのだ。
そんな同社は1月、前出のレポートとは別に、各セクターを担当する日本株のアナリストから集計する形で、今年のトップピック20社を選定した。
具体的な銘柄選定の前置きとして、同社の日本株チーフストラテジストであるブルース・カーク氏は、「2024年は日本株式市場にとって変革の年になることを見込み、市場の見通しに対する強気のスタンスを維持している」と指摘する。
そして、上記のような日本市場への前向きな見解は、(1)世界の堅調なマクロ環境、(2)構造的な賃金上昇を通じた持続可能な需要主導型インフレの創出を求める国内の政治圧力の持続、(3)企業価値をさらに解き放つための日本固有の改革の取り組み加速、という三つの前提に基づいていると説明する。
このようなマクロ観を踏まえ、同社では日本企業への投資魅力を大きく下図の4軸に分類している。
次ページでは、ゴールドマン・サックスの各業界アナリストが日本企業固有の「4つの魅力」を基に選定した、2024年の日本株トップピック20社リストを大公開。日本を代表する優良企業それぞれが、具体的にどのような観点で有望だと考えているのか、担当アナリストのコメントと併せて明らかにする。