バブル再来!株価を動かす重大ニュース 人事、再編、物言う株主の思惑…記者が総力取材#4写真提供:YFO

任天堂創業家の資産運用会社、ヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス(YFO)は、東洋建設に買収を仕掛けて表舞台に登場した。1年以上の戦いでは、株主提案で取締役の過半数を送り込むなど株主と上場企業の関係性に大きな一石を投じた。特集『バブル再来!株価を動かす重大ニュース 人事、再編、物言う株主の思惑…記者が総力取材』(全18回)の#4では、YFOの最高投資責任者(CIO)の村上皓亮氏を直撃。YFOの運用哲学に加え、日本株への投資方針について尋ねた。さらに、昨年買収提案を撤回した東洋建設への「次の一手」も明かしてもらった。(聞き手/ダイヤモンド編集部副編集長 名古屋和希)

日本のレガシー企業も投資対象
「価値創造」ができるかで判断

――ヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス(YFO)は、海洋土木の東洋建設への買収提案で表舞台に登場しましたが、そもそもの運用方針を聞かせてください。

 YFOの哲学は「挑戦と生きていく」。特に次代を担う挑戦を支えることがミッションです。実は、主要な事業は非営利のフィランソロピー(社会貢献)活動とインキュベーション事業です。そうした非営利活動と同時に、資産運用として投資事業を手掛けています。

 ただし、投資事業は単に利回りがいいとか安全に資産を増やすということではなく、われわれが投資することによって、世の中に対してさらなる「価値創造」ができる企業を対象としています。短期的な利ざやを狙う投資家とはスタンスが大きく違います。

 分かりやすいのは、革新的なテクノロジーで世の中を大きく変えるような可能性を持つスタートアップ企業です。加えて、日本のレガシー企業も対象にしています。レガシーというのはネガティブな意味ではなくて、長い歴史や、それに育まれた技術などを指します。

 つまり、利益を生み出せる事業を持っていて、さらに高められるポテンシャルがあることが投資の大前提となります。ただし、せっかく優れた技術やビジネスモデルがあっても、課題を抱えている企業も多いです。そうした課題を解消すれば企業価値を高められるはずの企業を支援したいと考えています。

――外資系のアクティビスト(物言う株主)を中心に日本株に投資する動きが広がっています。YFOは東洋建設のような日本の上場企業に対し、今後も投資していくのでしょうか。