ブラック企業に勤めながら、貯金0円から1億円を貯めた男の生活とは!?「給料が全部貯まっていくんです」と語り、独特の節約生活がSNSで大バズり! テレビ朝日、TBSなど、各種メディアや韓国や台湾、中国、タイ、ベトナムなど海外でも話題になったのが、絶対仕事辞めるマン氏だ。同氏の蓄財の道のりや、節約生活のすべてを明かした初の著書『1億円の貯め方 貯金0円から億り人になった「超」節約生活』が刊行される。節約生活のきっかけから、貯金の過程や具体的な節約テクニックまで、究極の節約思考とその実践法を丁寧に解説した1冊だ。 今回はその刊行を記念し、内容の一部を紹介する。

1億円の貯め方Photo: Adobe Stock

節約できる人はどっち?

 突然ですが質問です。次のようなことを言っている、AさんとBさんがいます。よりお金が貯まるのは、どちらでしょうか?

Aさん「この車買ったよ。いくらだと思う? 500万円だぜ。すごいだろ」
Bさん「この車買ったよ。いくらだと思う? 5万円だぜ。すごいだろ」

 両者の車とも、エンジンが付いていてタイヤは4つあり、「走る」という基本的な性能にはほとんど差がないとします。ですが、自慢するポイントは正反対です。

 まず、Aさんが自慢しているものは何なのでしょう? 車のデザインや輝きでしょうか?

 いえ、彼が本質的に誇示しているのは「500万円の車を購入できる自身の『財力』」なのです。そう、彼は本心では財力や年収を自慢したいのです。しかし、通帳を見せるのはあまりにも露骨。だから、財産をわざわざ割高な車に変換させて、せっせと周囲の人にシグナルを送っているわけです。

 これは別に車でなくても構いません。SNSに日々アップされる高級ホテル、レストランの写真や料理でも同じことです。車そのもの、ホテルそのもの、料理そのものというよりはむしろ、それらにアクセスできる「自己」が誇らしい。

 この気持ちを別の言葉で表現すると「見え」です。

見えは手放せ。合理性を取れ

 では、Bさんが自慢しているものは何なのでしょうか。「俺は5万円の車しか買えないほど貧乏だぞ。すごいだろ!」という意味ではもちろんありません。

 彼が自慢しているのは「ちゃんと走る5万円の安い車を探し出せる『能力』」です。こちらも別に車でなくても構いません。「無料クーポンでお菓子をもらったよ!」「格安携帯、月290円!」といったSNSの書き込みもたくさんありますね。それと一緒です。

 そしてその能力のうち、最も重要なものは「合理的」という性質です。ムダを排除し、高効率で消費活動を行うスタイルそのものがBさんの誇りです。一見貧しくて恥ずかしい生活にも見えるのですが、Bさん自身は意外とそれを気に入っているのです。

 貯金のお話に戻ります。大きく貯金できるのはどちらでしょうか?

 ご想像の通り、当然Bさんですよね。私もそのタイプ。すなわち、お金を貯める極意は、「見えを捨て、合理性を取る」という姿勢。さらに言えば、合理性を心地よいと感じられる感性を磨くことです。

 古くから「花より団子」とも言われていますよね。合理的なほうがかっこいい、不合理な見えなど見た目だけだ、ムダだ! ゴミだ! と思えるようになればお金はおのずと貯まっていくでしょう。

(本稿は、『1億円の貯め方 貯金0円から億り人になった「超」節約生活』を抜粋、再構成したものです)