「集中力が格段に上がる方法を教えましょう」
そう語るのは、これまでネット上で若者を中心に1万人以上の悩みを解決してきた精神科医・いっちー氏だ。「モヤモヤがなくなった」「イライラの対処法がわかった」など、感情のコントロール方法をまとめた『頭んなか「メンヘラなとき」があります。』では、どうすればめんどくさい自分を変えられるかを詳しく説明している。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、考え方次第でラクになれる方法を解説する。(構成/種岡 健)
「休ませること」がカギ
あなたは、「集中力が続かない」という悩みがありませんか?
子ども頃から勉強への集中力が続かず、大人になってもなかなか仕事に集中できないという人も多いことでしょう。
「集中力」というのは、「筋肉」だと考えてみてください。
筋トレして鍛えることも大事ですが、「休ませる必要がある能力」なのです。
そう考えれば、「集中し続けるためにはどのようにすればいいか」をイメージしやすいかもしれません。
たとえば、筋トレが何時間も続けられないように、「人間が集中力を維持できる時間」は、限られています。
「30分ほど集中して、5分間の休憩を取る」というサイクルを作り、それを繰り返したほうが集中力は維持しやすくなります。
また、集中力を高めるためには「作業する環境」を整えることも大切です。
作業環境の「明るさ」を意識したり、「椅子」や「机」をお気に入りのもので選ぶことで、集中しやすくなります。
「繰り返し」こそが最強
また、集中力を高めすぎると、逆に疲れてしまいます。
それを避けるためには、環境音をBGMとして流したり、あなたの好きな匂いを感じたりすることで作業中の負担を減らすことが効果的です。
そして、集中力を高めるためには、じつは「定期的に運動をすること」も効くのです。
ソワソワしたり集中力が低下したときには、いっそのこと少し身体を動かして発散させて、それからまた作業に向かいましょう。
頭の中がリセットされて、集中力が蘇っていることを実感できると思います。
以上のように、集中力を高めるというのは筋肉をつけるように時間がかかるものです。
「あなたなりのルーティン」を見つけ出して、それを繰り返すようにしてください。
(本稿は、『頭んなか「メンヘラなとき」があります。』の著者・精神科医いっちー氏が特別に書き下ろしたものです。)
精神科医いっちー
本名:一林大基(いちばやし・たいき)
世界初のバーチャル精神科医として活動する精神科医
1987年生まれ。昭和大学附属烏山病院精神科救急病棟にて勤務、論文を多数執筆する。SNSで情報発信をおこないながら「質問箱」にて1万件を超える質問に答え、総フォロワー数は6万人を超える。「少し病んでいるけれど誰にも相談できない」という悩みをメインに、特にSNSをよく利用する多感な時期の10~20代の若者への情報発信と支援をおこなうことで、多くの反響を得ている。「AERA」への取材に協力やNHKの番組出演などもある。