TBS系の朝の人気情報番組「THE TIME,」(4月18日放送)に「人生が変わる 紙片づけ!」の著者で片づけアドバイザーの石阪京子先生が出演。書類などの紙類が溢れかえり片づけ方に悩むご家庭を訪れ、大事な書類が5秒で取り出せるようになる、驚きの「紙片づけ」の方法を披露しました! 本記事では「THE TIME,」でも紹介された実践的&具体的な「紙片づけ」メソッドを著書「人生が変わる 紙片づけ!」から、抜粋・編集して紹介します。
大事だと思って取っておいたのに、肝心な時に出てこない「紙」
毎日、ポストの中には様々な紙が入ってきます。手紙、カタログ、請求書、税金の書類、契約書、近所のお店のチラシ……。
子どもがいれば、お知らせやプリント、テスト、図工の作品などを、連日持って帰ってきます。お店に行けば、レシートはもちろん、ショップカード、クーポンや広告をもらい、モノを買えば、どっさりと取扱説明書やチラシがついてきます。
モノのように自分で選んで買ったわけでもないのに、勝手にどんどん入ってきて、しかも見た目は同じ「紙」だから、取っておくべきなのか捨てていいのか分からない。
封筒に「重要」と書いてあったら「後で読もう」ととりあえず取っておく。そのうちにダイニングテーブルは紙の山になり、さらにはどこかに押し込まれて、肝心な時に出てこない。あるいは、気付いた時には支払い期限やクーポンの利用期限が切れている……。
そういったお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
家に入ってくる紙はオフィスで扱う書類よりも圧倒的にバリエーションが広く、しかもモノのように好き・嫌いで要不要が判断できず、後から必要になることもあるので、使っている・使っていないという判断基準も通じません。だから、「モノ」の片づけは得意だという方でも、「紙」の片づけ方が分からないという方が実はとても多いのです。
今回、番組に出てくださった方も、一見、きれいに片づいているのにもかかわらず、紙に関しては、どこに何の紙があるのか分からなくなってしまうというお悩みをお持ちでした。そこで、石阪流「紙片づけ」メソッドで「5秒で必要な紙がすぐに取り出せる仕組み」を作らせていただきました。
9割の紙は捨てられる!
まず声を大にして言いたいのは、「ほとんどの紙は捨てられる」ということです。仕事の書類はそうはいきませんが、家庭内の紙や書類で、紙として残さないといけないものは実はほとんどありません。「紙」として残すべきものは、実は、コレだけです。
「金目の紙」と「使う目的がある紙」。
「金目の紙」とは、請求書や保険の証券、控除の紙など、お金にまつわる書類、お金に変わる書類です。ただ、金融機関から来た紙がすべて「金目の紙」とは限りません。封筒に「重要」と書かれていても、単なるお知らせや勧誘のこともあるからです。ここはきちんと見極める必要があります。
もうひとつの「使う目的がある紙」というのは、たとえば「選挙の紙」です。これは金目のものではありませんが、投票する時に、もっていかねばなりませんよね。また、粗大ごみを出すときに貼るシールもそのシールがないと粗大ごみが出せないので、使う目的があります。
つまり使う目的がある紙というのは「その紙自体が後で必要になる紙」だということです。
これとは逆に、そこに書かれた「情報」だけが必要になるものもあります。実はそういった「情報のみが必要な紙」は必ずしも取っておく必要はなく、同じ情報がネットやアプリで見られるなら捨てればよいし、あるいはその紙自体をデータ化してエバーノートやグーグルキープなどのクラウドに入れておけば事足ります。
こう考えると、「紙」として取っておかなければならないものは、実はほとんどないことが分かるでしょう。
石阪メソッドでは、こうして取捨選択した1割の取っておかねばならない「紙」だけを「暮らし」「健康」「教育」「マネー」「取説・保証書」「未処理」の6つのボックスを作って管理していきます。
この時に注意したいのは、「紙」は必ず立てて管理すること。取っておくべき紙は、すべて立てた状態で、ファイルボックスに入れて管理することが大事です(おすすめのファイルボックスやその中を分ける個別フォルダなどの具体的アイテム、6つのボックスの中にどのような書類を分類すべきかなどは著書「人生が変わる 紙片づけ」の中で詳細に紹介しています)。
取っておきたい思い出の紙は「棺桶ボックス」に
また、「金目の紙」でも「使う目的がある紙」でもないけれども、多くの人が捨てたくないと思われるものに「子どもの作品」など「思い出にまつわるもの」があります。これは写真などに撮りデータ化して残してもよいでしょうし、どうしても紙として取っておきたいものは「このボックスの中に入るだけ」と決めて、保管しておくとよいと思います。
私はどうしても捨てられない子どもからの手紙など思い出の紙類はB5の黒いボックス(通称「棺桶ボックス」)にいれて保管してあり、自分が世を去る時に「一緒に棺に入れてね」と子どもたちに伝えてあります。
*本記事は「人生が変わる 紙片づけ」から抜粋・編集して構成しています。