株のために口座開設したものの何から始めたらいいかわからない、どんな銘柄を選べばいいかわからない、株主優待って? 初心者ならではの投資の疑問に、資産1億円を超えた「株ドル」、杉原杏璃が答える。株主優待で有名な「桐谷さん」との意外な関係性とは? 本稿は、杉原杏璃『株は夢をかなえる道具 女子のための株式投資入門』(祥伝社)の一部を抜粋・編集したものです。
「5年間は使わなくても困らない」
と思える金額から始める
口座を開いたら、次はいくらぐらいのお金からスタートすればいいのか。
これは悩みどころですよね。
一つ言えるのは、「株はお金がないとできない」と考えている人もいますが、数百万円も必要なわけではありません。
反対に、最初から大金を注ぎ込むのはオススメしません。株にはそれなりにリスクがありますから、慣れてから徐々に金額を増やしていったほうがいいでしょう。
最初は小さく始めるのがコツです。
「投資は無理のない範囲で」「株をやるなら余裕資金で」とよく言われますが、余ってるお金がある人なんて、そうそういません。
余っているお金ではなく、「これから5年間くらいは使わなくても困らないだろうな」と思えるお金と考えてみたらどうでしょう。
金額の多い、少ないの感覚は人によって違います。それでも私は、最低でも10万円からスタートしてもらいたいな、と思います。
本当は、もっと少ない額でもスタートできます。2、3万円からでもできるでしょう。
ただ、2、3万円で買える銘柄はリスクが高いのです。株は、銘柄ごとに100株単位で買うことになっています(いくつかのネット証券で、1株単位から取引できる「ミニ株」というサービスを提供しているところもあります)。
株価が1000円の場合、最低でも1000円×100株=10万円必要になります。
1株が200~300円の株なら、100株買えば2万~3万円になります。
ただ、株価が数百円の安い銘柄は手を出しやすいのですが、デイトレで取引されることが多いので値動きが激しく、1日のうちに乱高下することもよくあります。グングン上がるのを見て、つい追加で買いたくなるかもしれませんが、すぐにドンと下がることも少なくありません。
初心者がその値動きについていくのは難しいので、安い株は要注意です。また、ある程度まとまった数の株を買っていないと、利益を出しづらいということもあります。
初心者に最適なのは、比較的株価が安定している1株1000円前後の株です。
そう考えると、最低でも10万円はあったほうがいいでしょう。
ただ、最近では、1株からでも買える証券会社も増えてきています。そういう証券会社であれば1000円前後で株式投資を始められるので、利益は少なくなりますが株取引に慣れる為に、まずは1株からスタートしてみるというのもひとつだと思います。
投資金額に上限はなく、あとからいくらでも増やすことはできます。
何かのスクールに通った勉強代だなと思えるくらいの金額でスタートするといいかもしれません。
とりあえず何か行動を起こさないと何も起きないので、証券会社を選んで口座を開いて、第一歩を踏み出してみてください。