(4) ポジティブな姿勢
自己PRが上手な人は、言葉遣いや姿勢がポジティブである。(本当は自信がなくても)自信を持って自己PRをすることで、相手に良い印象を与える。楽観的で前向きな態度を示し、相手に対してポジティブなエネルギーを伝えることで、自分をより魅力的に見せることができる。
・自信をもってポジティブに語る
自信を持って話しているように見せることで、自分のスキルや経験に価値があると確信していることを伝える。これは、相手に自分の能力を信頼してもらうための重要なステップである。自信がなさそうに話す人は内容に疑問を持たれる。反対に本当は自信がなくても、自信があるように話されると、聞き手は簡単に信じてしまう。また、ポジティブな姿勢は感染する性質があり、自己PRを聞く人にも前向きな影響を与える。
・言葉遣いに注意する
「できなかった」ではなく、「こうしたい」といった前向きな表現を使い、「問題がある」ではなく、「改善できる余地がある」という。解決策や成長に焦点を当てる言葉を選ぶ。いつもポジティブな言葉を語る人には、ポジティブな空気が漂い、前向きな人が集まる。まずは自分の話から一切のネガティブワードを排除したい。
(5) 自己認識が的確でありつつ謙虚
自己認識と謙虚さのバランスを保つことで、自分の能力や成果を誇示しつつも、過度に自慢することなく、リアリティと誠実さを持って自己紹介することができる。
・自己評価の正確さ
自己の能力と実績を正確に評価し、客観的な事実に基づいて自己PRを行う。過大評価も過小評価もせず、現実に即した自己認識を持つことが重要だが、人は一般的に自分を過大評価しがちなので、控えめくらいでちょうどよい。また、改善が必要な領域や過去の失敗から学んだ教訓をしっかりと把握していることを示すことで信頼性が増す。
・他者への言及
自己の成果を話す際に、それを支えてくれた人々やチームの貢献を言及することで、謙虚さを示すことができる。「私は○○することができました」という表現よりも、「私たちは○○することができました」というチームを含めた表現を使うことで、自己中心的ではない姿勢を示すことができる。
・学習や成長を強調する
成功だけでなく、失敗から学んだことや成長した点を語ることで、謙虚さと自己成長への意欲を示すことができる。
1から5まであるが、とりわけ5の “謙虚でありながら上手にアピールする能力”は、日本社会で成功するためにもっとも重要な能力である。この難易度は相当に高いが、常に気をつけていれば、最終的にはそれなりのレベルにたどり着けるはずだ。