誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる!
※本稿は『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【精神科医が指南】「人生を楽しむ人、苦難に苛まれる人」の決定的な差Photo: Adobe Stock

人生は基本、大変

生きるということは、基本的に大変なことです。

アテクシ自身もこれまでを振り返ると、けっこうキツい場面がいろいろとありました。

そう考えると、何ごともなく普通に生活できるというのは、本当に素晴らしいことなのです。そうしみじみ感じます。

うまくいかないのは当たり前

しかし、うまくいかないことがあるのは、当たり前。うまくできないことだらけなのが普通だと考えたほうがいいでしょう。

アテクシもうまくいかないことが続いていたのですが、思い切ってライフスタイルを大きく変えることによって、そうしたストレスを排除しました。

いまは本当に清々しい気分です。これが自分自身の本来の生き方なのかもしれないとさえ思っています。

ほどほどでいいはずなのに

仕事をほどほどにこなし、食事を楽しみ、気持ちの良い日に散歩をし、ぐっすり眠る。こんな生活で十分に満足できるのです。

しかし、いつの間にか、いろいろな人間関係やトラブルなどストレスの元が追加され、本来の生き方を乱すほど翻弄され、いっぱいいっぱいになってしまうことも。

ただ普通に生きているだけでいいはずなのに、余計なことが追加されすぎた証拠です。

複雑な生活になりすぎた

だから、そうしたことを追加しすぎないように、捨てる勇気が必要なのです。

何かができなくても、別に構わない。ほどほどに生きていければ、それでよいのです。そうすれば気が楽になります。

遠い過去、ご先祖様たちは、動物のようにシンプルに生きていたはずです。しかし、人間は高度な社会生活を送りすぎてしまいました。

お金や資本主義の概念、他者との比較、劣等感や自己否定など、面倒なものがいろいろと身の回りに増えてしまったのです。

ほどほどに生きる勇気

しかし、公園の野良猫が、自然にのびのびと生きている姿を見ればわかります。あれだけでも大変なことなのです。

人間は文明や社会をつくり上げましたが、そのなかで人間を悩ますようなことが、たくさん出てきてしまいました。

だからこそ、ほどほどに生きるだけでいいのだと、シンプルに気持ちを切り替える。

人生に付加されるいろいろな要素を、「なるようになるさ」と勇気を持って捨て去る意識を持つことが大切なのかもしれません。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。