「演繹の順序」で文章を
書いてみると…
ためしに、以上のメソッドのうち、「演繹の順序」をもとに実験してみました。まず、テーマを「日本の5年後」にします。
大前提は「アベノミクス成長戦略」です。その下に小前提を並べますが、ミントはここでQ&A形式で書け、と指示します。
すると小前提はこのようになりました。
(1)「なぜ成長戦略なのか?」
(2)「財政政策は成功したのか?」
(3)「金融政策は成功したのか?」
この3つの小前提(Q)の下に、さらに問題を並べます。
(1)-1「経済成長とは何か?」
-2「成長の担い手はだれか?」
(2)-1「政府債務は制御できるのか?」
-2「消費税増税で不況にならないか?」
(3)-1「インフレ率2%は達成できるのか?」
-2「日銀の国債買い入れはどこまで続くのか?」
そしてさらに下にそれぞれ回答を複数の要素として並べるとピラミッドの完成で、最後に結論を書くことになります。
たしかに、短くもでき、長くもできる方法ですね。
ミントは、章タイトルや見出し、中見出しもこれに準じて書くように、と述べています。もちろん、これで作文術の完成ではなく、実際はより複雑な文書作成を求められます。
初歩的な「演繹の順序」で実験してみましたが、この方法で書いた文章が魅力的なものになるかどうかは別問題です。ミントも、ここで並べた構成要素を並べ替えたり、「導入部」作成の重要性を指摘しています。
私の実験では大前提を「アベノミクス成長戦略」としました。そしてすぐに要素へ分解しましたが、おそらくこれでは多くの読者は理解できず、読んでくれないでしょう。そこで導入部の書き方が重要になります。ミントはこう教えてくれます。