誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる!
※本稿は『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
無意識の過剰な自己防衛
実は、世の中には隠さなくてもいいことまで隠そうとする人が結構いるんですよね。
そういう人は、自分の情報を出すと、何か損をするのではないかと、無意識の過剰な自己防衛をしているようです。
さらに、他人の目を気にする気持ちも強い傾向もあります。しかし、そんな試みは、逆効果になることが多く、結局のところ損します。
過度な秘密主義は損をする
なぜかというと、人は隠されたことを知りたい性質があり、さらに隠されたことは「悪いこと」だとネガティブにとらえがちだからです。
だから、隠さなくてもいいことまで隠してしまうと、なにか悪いことを企んでいるのではないかとさえ思われてしまうのです。
そもそも隠しごとをされるのは、気持ちのよいものではありません。「信用されていないのではないか」と、相手との心理的な壁をつくる要因にもなります。
そのため、過剰な秘密主義にならないほうが賢明なのです。
イライラを募らせる原因
これが意外と難しい人もいて、素直に自分のままを出すと落ち着かない、嫌われるのではないかと、不安になる人もいます。
しかし、そうした性質が災いして、自分を包み隠すことによって、相手にちょっとしたモヤモヤやイライラを募らせることもあるのです。
なんでもかんでもぶっちゃける必要はありませんが、隠さなくてもいいようなことまで隠すようなことは、避けたほうがよいでしょう。
自分が気にならない程度に
どこまでぶっちゃけるかは、アナタ自身が気にならない程度を目安にすればいいと思います。
たとえば、話の流れ上、家族や恋人の話になったとしたら、そのくらいのプライベートなことなら、ことさらに隠すことはないでしょう。
アテクシの場合、近ごろは自分のセクシャリティ(性のあり方)についての話も、包み隠さないようにしています。
隠さないことで壁がなくなる
もちろん、いちいち自分から率先していうわけではありませんが、そういうスタンスでいることによって、以前隠していたころよりもおかしな空気感が漂わなくなりました。
社会的な認識も変わってきて、最近はセクシャリティについて「私はこうなんです」といえば、たいていは「そうなんですね」で終わりますからね。
そうすると、相手とも付き合いやすくなります。一方、これを隠し立てすると、そこらへんの話には触れてはいけないのかと、壁をつくってしまいがちなんですね。
「これだけはいえない」
ことだけ把握しておく
結局のところ、自分にとって明らかにダメージの大きいことはいう必要はありませんが、秘密主義になってしまっては、なかなか信頼関係も築きにくくなってしまいます。
「これだけはいえない」ということさえ分かっていればいいのです。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。