「ダイヤモンド・ザイ」の新NISA本の決定版『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った新NISA入門』の第5章では「勝ち組投資家10人の戦略」を紹介。新NISAにはつみたて投資枠と成長投資枠があり、つみたて投資枠は投資信託の積立がメイン。一方で、株などを自由に売買できるのが成長投資枠です。この記事では、株主優待や株主総会の出席者がもらえるお土産が大好きなmtipsさん(50代、専業投資家)の成長投資枠の使い方を紹介!

楽しくなければ投資じゃない!本来は優待が優先だけど…

 専業投資家のmtipsさんは、「楽しくなければ投資じゃない」がモットーで、配当や値上がり益よりも、会社が株主に対して配る株主優待などを優先してこれまで投資を続けてきました。

 それを引継ぎ、新NISAの成長投資枠の半分は、旧NISAで保有中の優待株を買直す方針です。

「長期で保有していると株主優待の内容がアップする長期保有優遇がある株は、新NISAで先に同じ株を買ってから元の保有株を売却しないと、株主番号が変更になり長期保有が途切れてしまうので注意が必要です」

 一方、枠の残り半分は、配当利回りが高い銘柄を新たに購入します。

「優待は事実上、非課税のメリットがありません。一方、配当は新NISAの恩恵が大きい。長期間にわたって配当を非課税で受取れるからです。これまでは買わなかったメガバンクなど、優待はなくても高配当の銘柄を買っていく予定です。また、高配当に重心を置きつつ、優待もある株も新たに発掘するつもりです」

2~3割値上がりしたら思い切って利確する!

 また、これまでの経験を応用した取引にも挑戦。それは優待株の複数単元買いです。これまでは、優待をもらえる最低単元の株を買って、ずっと持っているだけでした。しかし、新NISAでは複数単元を保有し、値上がりしたら一部は利益確定、残りは持ち続けるというスタイルを試します。

 枠を使い切ったとしても、新NISAでは保有資産を売却すれば翌年に枠が復活。なのでmtipsさんは「2~3割値上がりしたら思い切って売ります」と宣言。

 このように、新NISAの成長投資枠はさまざまな手法に挑戦できるのがメリットです。低コストのインデックス投資信託の積立投資を土台にしつつ、成長投資枠で自分に合ったやり方を見つけて挑戦するのもオススメです。

※本稿は、ダイヤモンド・ザイ編集部編『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った新NISA入門』(ダイヤモンド社)から再構成したものです。