「このまま」今の仕事を続けても大丈夫なのか? あるいは「副業」をしたほうがいいのか? それとも「起業」か、「転職」をすべきなのか? このように感じたとしたら、それは皆さんの考えが正しい。なぜなら、今感じているお金に対する不安は、現実のものとして近づいているからです。無収入となる65歳から70歳、もしくは75歳までの空白期間を、自己責任で穴埋めしなければならなくなる未来が、相次ぐ法改正でほぼ確定しました。
そんな人生最大の危機がいずれ訪れますが、解決策が1つだけあります。それはいますぐ、「稼ぎ口」を2つにすること。稼ぎ口を2つにすれば、年収が増えて、節税もでき、お金が貯まるからです。『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』では、余すことなく珠玉のメソッドを公開しています。受講者は6000人に及び、その9割が成功。さぁ、新しい働き方を手に入れましょう!
年金受取年齢は確実に70歳へと引き上げられる
岸田総理が出席した経済財政諮問会議で、高齢者の定義を現在の65歳から70歳に引き上げる案が出たことを受け、ネットが騒然となりました。なぜなら、年金受取年齢を65歳から70歳に引き上げる口実にできるからです。
実は既に、2021年施行の改正高年齢者雇用安定法と2022年施行の年金制度改正法にて、年金受給開始を75歳まで引きあげる伏線が敷かれていました。敷かれた伏線は、どこかで回収されます。そのためには、口実ときっかけが必要です。それが、高齢者の定義を65歳ではなく70歳に変更するという、今回の提言だったわけです。
年金改悪で3034万円も目減りする
70歳に引き上げられると、受け取れる年金総額は75%に減ります。日本人の寿命は男女平均で約84歳なので、65歳から20年もらえるはずですが、5年減ると15年しかもらえなくなるからです。
日本年金機構のデータで試算すると、夫婦2人が受け取れる年金総額は20年間で約5270万円です(*1)。75%に減ると3953万円ですので、蒸発する年金額は1317万円に達します。受取年齢が60歳から65歳に引き上げられている真っ最中ですが、これらも合わせると合計で2634万円も減らされる計算です。
その一方で年金納付期間が65歳まで5年も延長されて、2025年以降には年金掛金負担が夫婦で約200万円増えます(*2)。高齢者の定義が70歳に引き上げられれば、年金納付期間もさらに70歳まで再延長されることになるのでしょう。トータルの掛金負担増は400万円に達します。
負担額が400万円増えて、受取額が2634万円減るのですから、合わせて3034万円の目減りです。金融庁が指摘したように老後資金が約2000万円が不足するのであれば、合算して5000万円もの老後資金不足が引き起こされることになりかねません。
現実的な対応策は2つある
では、どうやって5000万円もの大金を捻出すればよいのでしょうか。現実的な対応策は2つあります。
1つ目は、爪に火をともすような徹底した清貧生活で支出を切り詰める方法です。年間250万円削減すれば、84歳までの20年間で5000万円削減できます。毎月の支出を20万円減らすのは大変ですが、「ざっくり見える家計術」を忠実に実践すれば、できないこともありません(*3)。
2つ目は、65歳以降も働き続けて、毎年250万円の手取りを確保することです。会社には65歳以降の雇用義務がないので、自力で毎月20万円稼ぐほかありません。今の働き方のままでは難しいかもしれませんが、現役サラリーマンのうちに「稼ぎ口二刀流」に切り替えておけば、スムーズに稼げるようになります(*4)。
あなたの場合には、どちらの方法が適していると思いましたか? もし、適性がわからない場合や、確実に対処したい場合には、「ざっくり見える家計術」と「稼ぎ口二刀流」の両方を試してみてはいかがでしょうか。両方を実践できるようになれば、効果も倍増します。
それよりも大切なことは、始めるタイミングです。今すぐ着手するのが最も効果的です。年金掛金額の増加と受取額の減少がほぼ確定し、物価も容赦なく上がり続け、相続税も増税されて、消費税増税なども秒読み段階に入った今やらなければ、後々後悔することになるからです。国は手を差し伸べてはくれません。今こそ自分の手で未来を切り拓いてみてはいかがでしょうか。
*1 【年金蒸発!?】老後の生活のために、いますぐ稼ぎ口を2つにしなさい
*3 『夫婦1年目のお金の教科書 夫婦生活はお金の相性で決まる!』
*4 『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい』
**本記事は、『40代からは「稼ぎ口」を2つにしなさい 年収アップと自由が手に入る働き方』著者による書き下ろしです。