誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる!
※本稿は『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【精神科医が教える】プレゼンでガチガチに緊張する人が「思い切ってやってみるべきこと」ベスト1Photo: Adobe Stock

プレゼンの常識を疑ってみよう

今日は上手な話し方についてお話ししたいと思います。

プレゼンテーションやスピーチをするときに大事なことは、きちんと準備することだといわれます。

たしかに、話す内容が空っぽで臨むのは問題ですが、準備しすぎることも上手くいかない原因になります。

文章を読み上げるという愚

よくやりがちなのは、プレゼンの内容を台本のように書き出して、それをそのまま読み上げようとすることです。

そうすると、ただ文章を読み上げるような話し方になってしまい、ぎこちなく、機械的になってしまいがちですよね。

聞き手からしても、文章を読み上げているような感じだと、自分のほうを向いて話していない感じがして、なんとなくシラケてしまい、躍動感にも欠けてしまいます。

原点は普段の会話にある

では、どうしたらいいのか? 台本をつくるくらい準備をしなければ喋れないような内容は、喋らなくていいと、まずは思い切って割り切ることです。

普段の会話を思い出してみてください。みんな、その場その場の思いつきで喋っているはずです。

台本をつくったりせず、思いつきのままに喋るからこそ、会話に躍動感が生まれ、自分も相手も惹きつけられて、会話が弾むんです。

準備しすぎてハマる落とし穴

アテクシが雑誌の取材やラジオなどの出演依頼を受けるときは、番組スタッフや編集者の方々が、事前に「こういうことを喋ってください」という質問項目を送ってくれます。

本来は、その質問項目を順番に答えればいいのですが、あえて答える内容をガッチリ固めずに本番に臨むんです。

ガッチリ固めてしまうと、「こう話さなければならない」と思ってしまい、かえってうまく喋れなくなるからです。

思い出すように喋るので面白みにも欠け、伝えたいことの半分くらいしか言えなかったりもします。

「準備半分・機転半分」の法則

感覚的にいうと、内容を半分くらい頭の中に入れておきつつ、もう半分は本番で考えながら喋るくらいのほうが上手く話せますし、相手の聴きごたえも増します。

もちろん状況によって使い分ける必要がありますが、上手に喋ろうとして準備しすぎると、かえって上手く喋れなくなるものです。

喋る内容をある程度頭の中に入れつつも、自然体で思いついたことを喋ることも大切にしてみてください。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。