「ダイエットにはガマンが必要」「痩せてもどうせリバウンドする」…。そんな世間の常識を覆した話題のダイエット本の「実践篇」が満を持して登場! 新刊『3か月で自然に痩せていく仕組み 実践BOOK』(野上浩一郎著)では前著の理論に基づき、おすすめの朝・昼・晩の家メシレシピや外食メニューを紹介。すぐにダイエットに取り組みたくなる仕掛けも満載です! この連載では本書より抜粋して、3か月で自然に痩せて二度と太らない体になる「3勤1休ダイエット」のコツを紹介します。

【人気ダイエットコーチが教える!】「太る人」がおろそかにしている「食事」よりも「運動」よりも重要なことPhoto: Adobe Stock

ストレスがたまるとドカ食いしたくなる

「食事」や「運動」がダイエットに大きく関係することは皆さんご存じだと思います。しかし意外におろそかにされているのが、「ストレス」と「睡眠」です。

 ストレスがたまると、ついドカ食いしたくなりますよね。私も、仕事でトラブルが発生したり、睡眠不足でイライラしたりすると、大好きなカップ焼きそばや菓子パンに手が伸びそうになります。でも、「抜け道」を通ることで、なんとかドカ食いを防ぐことができています。それを紹介するために、まずは「なぜ、ストレスがたまるとドカ食いしたくなるのか」をお伝えしましょう。

 人間はストレスを感じると、ストレスホルモンである「コルチゾール」が分泌されます。コルチゾールが増えると空腹を感じやすくなるため、ドカ食いしてしまうのです。

 また、睡眠不足によってストレスを感じやすくなっている場合は、食欲を抑制するホルモン「レプチン」との関係を挙げることができます。睡眠時間が短いと「レプチン」が減り、その代わりに食欲を増進するホルモン「グレリン」が増加します。ブレーキが利かなくなるうえに、アクセル全開になるということです。つまり、ストレスがたまるとドカ食いしたくなるのは、体の仕組みを踏まえれば当然のこと。仕事でイラッとした程度では、なんとかこらえることができたとしても、そこに睡眠不足まで重なったら制御するのは困難です。

「ストレスのドミノ倒し」最前列にあるのは「睡眠不足」

 ストレスの要因が複数重なるとドカ食いを制御できなくなるので、大切なのは「ストレスのドミノ倒し」を防ぐことです。ドミノの最前列にあるのは往々にして睡眠不足です。睡眠不足になると家事をする元気も出ず、部屋が散らかったり洗濯物がたまったりして、よけいストレスを感じることがあると思います。そうやって、睡眠不足が引き金となり、ストレスの元がドミノ倒しのごとく勢いを増していき、ついにはドカ食いに至ってしまうことがよくあります。

 だから、まずは寝ましょう! 理想の睡眠時間は7~7時間です。「7~7時間寝ている人に比べて、少ない睡眠時間の人は、肥満になるリスクが高い」というデータが多数あります。寝不足は体にとって危機的状況なので、いざというときに備えて脂肪をため込みやすくなるともいわれています。

 毎日、やることが多くて忙しいとは思いますが、睡眠を最優先して、日中のパフォーマンスを上げましょう。そうすれば、生産性も上がります。

 *本記事は、「3か月で自然に痩せていく仕組み 実践BOOK」から抜粋・編集して構成しています。
 著者:野上浩一郎(治療家・ダイエットコーチ) 記事監修:西井義典(医師)

著者/野上浩一郎
治療家・ダイエットコーチ・バランス整骨院 中原院長
大学卒業後、IT系企業に就職するも「もっと人と関わる仕事をしたい」と転職。その後、修行時代を経て2015年に神奈川県で整骨院を開業。開業して「痛みと同じくらい肥満に悩む人が多い」と気づき、ダイエット指導を開始。コロナ禍では、コーチングをベースにした90日間のオンライン・ダイエットプログラムを提供し、その参加者のダイエット成功実績は90%を超える。のべ3万人の施術経験と、700人のダイエット指導実績あり。
監修/西井義典

医師・西井医院院長

2000年、三重大学医学部卒業。三重中央医療センター、松阪厚生病院などを経て、三重県松阪市の医療法人である実家の西井医院を継ぐ。専門は呼吸内科だが、開業後は「地域のかかりつけ医」として検診から高血圧・高脂血症・糖尿病・痛風といった慢性疾患などまで、幅広く診察している。