近年、日本には不動産バブルが到来し、住宅購入は大きな注目を集めている。しかし、そんな最中マイナス金利の解除が決定し、そろそろ家を買おうかと考えていたものの、不安を感じる人も多いのではないだろうか。そんな住宅購入を不安に感じる人の悩みを解決するために『住宅購入の思考法』が発刊された。本記事では発刊を記念して、本文の一部を抜粋、再編集してお届けする。
いい家を買える人はどんな行動を取っている?
住宅購入の過程において、夫婦間の意見が合わず、一時的に夫婦間の空気が変わることはよくあります。本当によくあります。それほどまでに住宅購入とは家庭において大きな意思決定であり、またその道中で夫婦間の価値観の相違も浮き彫りになるのです。
実際に家を買うタイミングで初めてお互いの年収や貯金額を知ったという夫婦も少なくありません。子どものことをどの程度具体的に考えているかも、実は話してみると相違があったりするものです。そういった困難に直面すると、まぁ今すぐに買わなくてもいいか、空気を悪くしてまで買わなくても、となってしまうこともあるでしょう。そう、常に住宅とは、買わなくても生きていけるものです。
賃貸は転勤や入学など切迫した状況があるなかで選ぶものですので、明確なタイムリミットが決まっていることが多いでしょう。一方、住宅購入は、先ほども言いましたが、買ったほうがいいのはわかるけど、「まぁ一旦賃貸でいいか、今高いって言うし」という判断もできるのです。
では、「実際買っている家庭はどう話を進めているんだろう」と思うのではないでしょうか。住宅購入に成功する家庭に必ず共通しているポイントをお伝えすると、夫婦間でどちらかがリーダーシップをとっており、大変だけどしっかり購入に向けて前に進むんだ、という強い意志を持っています。
これは互いの年収の違いによっても異なります。どちらかの収入が大きい場合はそちらが最終決定権を持つことが多いですが、おおよそ同じくらいの収入の場合は実は女性がこだわりを持って進めていくことが多いです。もちろんこのケースに限りませんが、住宅購入とはそれくらいの強い意志を持って進めていくことが大事です。
一方で、周りの言葉に流され、営業担当者に乗せられて進め“られてしまう”住宅購入は、購入後、冷静になってから「あれ?」と思う後悔をしやすいので、まずは皆さんが住宅という大きなものを扱うオーナーとして確固たる意志を持ちましょう。
そして、そのうえでぜひ知っておくべきなのは、「待つことのコスト」です。常々、「いつか買うなら、1日でも早いほうがいい」ということを私は伝えています。「今は高いから値下がりを待っているんです」という声を聞くこともありますが、果たしてそれは正解なのでしょうか? 今一度検証してみましょう。