近年、日本には不動産バブルが到来し、住宅購入は大きな注目を集めている。しかし、そんな最中マイナス金利の解除が決定し、そろそろ家を買おうかと考えていたものの、不安を感じる人も多いのではないだろうか。そんな住宅購入を不安に感じる人の悩みを解決するために住宅購入の思考法』が発刊された。本記事では発刊を記念して、本文の一部を抜粋、再編集してお届けする。

不動産営業Photo: Adobe Stock

「悪徳不動産営業」と「優秀な不動産営業」を見抜く質問

 住宅購入では、「いい会社」よりも「いい人」を選ぶことが大事です。なぜなら、世の中のほとんどの物件は共通のデータベースでどの不動産事業者でも閲覧できるため、情報量に大きな差が出ないからです。そのため、大手だから絶対にいい、中小だから絶対にダメといういいということはなく、大事なのは優秀な営業担当者に会えるかどうかです。

 ただ、いい担当者というのは、人によって大きく異なるので、なかなか単一の答えは出しにくいのも事実です。

 ですが、「関係を切ったほうがいい担当者」には共通項が確実にあります。ここでは、関係を切るべき担当者や不動産会社を見抜くことができる質問を紹介していきます。

質問1:内見後、イマイチだった物件について、自分が意見を言う前に「どう思います?」と先に不動産営業・エージェントに聞く

 内見していれば、誰もがイマイチな物件に出会います。情報サイトではよさそうだったけど、行ってみたらイメージと違ったということもあるでしょう。住宅購入は、やはり行ってみないとわからない部分はあります。むしろ、そういったことを確認するために内見に行くのです。

 もし皆さんが、内見した物件に対して、「イマイチだな……」と思った際、まだ不動産営業に100%の信頼が置けていない場合は、自分が感想を言う前に、「この物件どう思います?」と問いかけましょう。

 そのときに、「いやー、いいんじゃないですか? 駅からも一番近いですし」のように、皆さんが重視していると伝えている点が満たされていないにもかかわらず、物件に肯定的な意見を述べてくる人は要注意です。

 こういった人は顧客のことをプロとしてサポートできていません。また、その物件の営業をするだけの担当者であれば、もっと手数料の安い会社の担当者を選んだほうがいいでしょう。

 逆に「少し部屋が暗い印象はありますが、それが気にならないならいいと思います」「物件自体はいいですが、お二人の求める条件とは少しだけズレている気もします。どうでしょうか?」など皆さんの目線になって正直に意見を言ってくれる人、そして、意見のすり合わせをしてくれる人はいい担当者であることが多いです。