理由1:顧客の隠れた「負」を解消
丸亀の弱みは「デザートがない」ことだった!
丸亀製麺はサイゼリヤやマクドナルドと並ぶ外食産業の勝ち組です。何と言っても顧客に支持されています。
お店で粉からつくる打ち立てのうどんメニューを選び、好きな天ぷらをトッピング注文し、小腹がすきそうならおにぎりも一緒に購入する。手軽な価格で手軽な食事を提供してくれるという点で、丸亀製麺に顧客は満足しています。
ただ、ニュービジネスを考えるにあたっては、この一見満足しているはずの顧客のどこかに「負」の要素がないかを発見することが重要です。
そう考えるとひとつ思いつくことが、食後にデザートが食べられない。これがこれまでの丸亀製麺の「負」でした。
確かに思い出してみると、私も家族でよく丸亀製麺に行くのですが、必ずといっていいほど帰りにコンビニに寄ってスイーツを買うのがわが家のルーチンでした。
この「負」をどのように解消するか。単純に考えればスイーツメニューを加えればいいことになるのですが、考えてみるとこれが意外と難しいことがわかります。
回転寿司と違って丸亀製麺では注文は一度で済ますため、回転寿司チェーンで人気のアイスクリームやパフェなどの食後にに向いたメニューは溶けるため設定しづらいという課題があります。
若い方はあまり気にしないかもしれませんが、うどんは和食なのでスイーツもできれば和テイストがいい。
先払いで注文できる和のスイーツとしては「大学いも」や「おはぎ」などが定番でしょうか。悪くはないのですが、うどんと違い工場で作ったものを店頭で販売することになるので、管理が少し複雑になります。
その点、ドーナツは小麦粉をこねてつくり、油で揚げる食べ物です。設備的には店内のうどんと天ぷらの設備で製造できます。「うどーなつ」の場合、味は和のスイーツに寄せてあります。そう考えると顧客の「負」を解消するスイーツとして「うどーなつ」はいい着眼点なのです。