【1分読み切り】たしかに「見た目」は大きく影響しますが、「見た目」の定義を間違えないようにしてください。
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【精神科医が教える】「見た目」を過剰に気にする人の決定的な勘違いPhoto: Adobe Stock

「見た目」がいかに影響するか?

今日は人の「見た目」についてお話ししたいと思います。

ご存じの方も多いと思いますが、2005年刊行の『人は見た目が9割』がベストセラーになり、大きな話題になったことがあります。

また、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校の心理学者アルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」によると、人の印象は55%が見た目の視覚情報、38%が声や話し方などの聴覚情報、残りの7%が言葉による言語情報で決まるとされます。

いずれにしても人の見た目は、かなり影響するとはいえるでしょう。とはいえ、生まれつきの顔立ちや体型がすべてということではありません。

見た目はコントロールできる

実際のところ、清潔感があるか、爽やかさがあるか、TPO(時・場所・機会)に合った服装をしているかといった、自分でコントロールできる要素を多分に含みます。

つまり自分の見た目は、先天的に備わったものだけでなく、自分自身でつくり上げることができるということです。

ここを誤解すると、人を見た目だけで判断するルッキズム(外見至上主義)のような偏った考え方に陥ってしまいます。

醸し出される雰囲気も「見た目」

純粋な容姿の恩恵を受けられる期間があるとしても、それは若い時期のほんのわずかな間でしょう。

年齢を重ねるにつれて、本当に大切になってくるのは、その人の積み重ねてきた経験、そこから醸し出される雰囲気のようなもの。

「見た目は9割」というフレーズは、最初の印象では外見からしか判断できないという事実を表しているに過ぎないともいえます。そして、その「見た目」は自分で十分にコントロールできるわけです。

健康的なセルフイメージを持つ

清潔感を保ち、TPOに合わせた服装を心がけ、爽やかな印象を与えるよう意識するだけで、十分にカバーできるものであり、必要以上にダイエットに励んだり、容姿にこだわる必要はないと思います。

たとえ外見に対する不安や劣等感があったとしても、こうした考え方を持つことによって解放され、より健康的なセルフイメージを持つことができるでしょう。