老化研究の第一人者が
毎朝食べているものは?

約8割の人がやってない「老化を防ぐ」食事習慣とは?【老化研究の第一人者が解説】今井眞一郎米国ワシントン大学医学部卓越教授

「私自身は、ステーキや魚料理、サラダ、スープ、ご飯、果物、カカオ90%のチョコレートなど、皆さんが夕食に取るようなボリュームのある食事を朝食に取ることを2014年から毎日続けています。昼食は普通に食べ、夕食はワインをグラス1杯にフルーツとナッツ、あるいはクラッカーにチーズを乗せて食べるくらいで、とても少ない量しか食べません」
 
 さらに、近年の時間栄養学などの研究の成果では、1日のうち8~10時間の間に食事をして、それ以外の時間は何も食べない「時間制限食」がマウスや人のサーカディアンリズムを整え、健康寿命を延ばせる可能性が高いことがわかってきた。

 例えば、7時に朝食を食べたら17時以降、8時に朝食を取ったなら18時以降は何も食べないのがルール。しかも朝食は“がっつり”、夕食は軽めがポイントだ。

「私自身、1日のうち10〜11時間の間に食事を済ませることで健康を保てていますし、以前よりも熟睡できるようになりました。日本のビジネスパーソンの生活では不可能だと思うかもしれませんが、実行に移すかどうかは自分次第です。人生100年時代を健康で生き抜きたいと本気で考えるなら、朝食を最もボリュームのある食事にし、10時間くらいの間に食事の時間をおさめる時間制限食をぜひ試してみてください」