7月の京都は1カ月にわたる祇園祭の真っ最中。連日大変な人出でにぎわっています。山鉾巡行が前祭から後祭に移る頃は、例年梅雨明けの時期で、蒸し暑さも最高潮に達します。今回は、そんな盛夏の暑気払いイベント&夏バテ解消京グルメをご紹介いたしましょう。(らくたび、ダイヤモンド・ライフ編集部)
神池に足を浸して暑気払いと無病息災祈念
京都に17ある世界遺産の一つ下鴨神社(賀茂御祖神社)では、毎年土用の丑(うし)の日の前後10日間、御手洗祭(みたらしまつり)が行われます。通称「足つけ神事」。境内の御手洗池の水に足を浸して、ろうそくの明かりを神前にささげ、無病息災を祈る神事です。今年は7月19日(金)~28日(日)の午前9時~午後8時まで催されます。気温が上がる昼間に涼を取るのもよいのですが、ろうそくの明かりが浮かび幽玄な雰囲気が増す夕暮れ時からもおすすめです。
受付で灯明料として大人500円(中学生以下は志納)を納め、ろうそくを受け取ったら、靴を脱いで御手洗池へ。輪橋(反り橋)の下をくぐり、御手洗社(井上社)前に設けられた献灯所まで池の中をザブザブと歩いて進んでいくのですが、この水が思わず声を上げてしまうほど冷たい!
一瞬にして暑さが吹き飛び、心身がシャキッと引き締まる心地がします。水深も思ったより深く、女性の膝下ほどまであるので、フィット感のあるジーンズを履いていくと膝上まで上げるのが大変。ゆったりとしたハーフパンツや、ワンピース、浴衣を着ていきましょう。献灯後、池から上がって靴を履く前に濡れた足を拭けるようタオルを持参するとよいでしょう。
献灯後には、神紋の双葉葵がモチーフの陶器で御神水を授かることができます。体にスーッと染み込んでいくまろやかなこの軟水で、身も心も清めましょう。
御手洗祭の期間中、楼門前には下鴨神社の門前名物として知られる加茂みたらし茶屋のみたらし団子、境内で茶店「さるや」を手がけるあずき処「宝泉堂」の和菓子、嵐山上流にある蔵元「丹山酒造」のお酒など、京名物のブースが連なるのもおなじみの光景。丹山酒造では、日本酒や甘酒の試飲サービスもあり、好みの味を探す楽しみも。
夜風に吹かれながら参道の糺(ただす)の森を歩いた後、星空を仰ぎ見ながら鴨川沿いの遊歩道をそぞろ歩く前に、下鴨神社のすぐ近くにある旧三井家下鴨別邸の「夏の夜間開館」を忘れずに。御手洗祭の週末、7月19日(金)~21日(日)と26日(金)~28日(日)に開催されます。お庭を眺めながら、京の夏の風情が満喫できますよ。