そして僕は集中力を保つために、1日10時間くらいの睡眠時間を確保していたと思う。

 受験には「四当五落」、つまり4時間しか寝なければ合格するが5時間寝たら不合格、という言葉があったが、なんの冗談かという感じだ。

 1日は24時間である。これは誰にでも平等だ。この時間の中でどれだけ集中して勉強できるかが重要であって、睡眠はその集中には欠かせないもの。睡眠不足の朦朧とした頭で5時間勉強するよりも、クリアな状態で1時間やるほうがどれだけ効率的か。

POINT(3):英語は使って覚える。使う機会がなければ、妄想する。

映画でリスニング力を
伸ばそうとするのは非効率

 英語学習をしている人の多くは映画で勉強しようとする。

 たいていリスニング力を鍛えようとするわけだが、これは大きな間違いだ。

 ただ聞いているだけでリスニング力をレベルアップさせるには、何百時間も費やさなければならないと言われている。

 いくらなんでもそんなに時間をかけるのは効率が悪い。

 だから、発想の転換をしよう。

 Netflixなど動画配信サービスで映画を1本見れば、1つか2つ印象に残るシーンが必ずあるだろう。映画を見終わったあと、そのシーンの映像に戻り、英語字幕を引っ張り出し、メモしよう。そして、本人になりきって同じセリフを言う。

 ありきたりな作業だからすぐにできることだが、最初は恥ずかしいのだろう、あまり実行する人はいない。でも、好きな映画や俳優であればあるほど、「好き」の気持ちから没頭できるはずだ。

 普通に映画を見て終わるよりも、1つでも英語力のために行動することで、格段に早く英語は上達する。

 英語本を10冊読むより、1本の映画のセリフにハマるほうが、はるかに使える英語の力が身につく。

 なぜなら自分で言える英語は、他の誰かが早口にまくしたてても、聞き取れるからだ。

 とりわけ好きなキャラクターや俳優のセリフであれば、テンションも上がる。勉強は楽しまなければ、継続できない。

 少年少女時代によくテレビのキャラクターをまねしたように、映画の中の好きな人物やキャラクターになりきり、1作品につき最低1つでいいから英語をものにしよう。

POINT(4):好きなものを英語の習得に効果的に使う方法を考える。