しかしデポの積み替えが発生することで輸送速度は落ちないのだろうか。担当者に聞いてみると、混雑時間帯は長時間の順番待ちが発生しているのが実情であり、積み替えに時間がかかっても、全体的な効率化でかえって時間短縮できるという。

 当面はFCトラック2台でピストン輸送を行う。運行間隔は時間帯によって変わるため、現時点では未定というが、平和島~高輪ゲートウェイ間は長くても30分程度の距離であることを考えると、それなりの頻度で運行されることになりそうだ。

廃棄物を資源として再利用する
「サーキュラエコノミー」も推進

 もうひとつ特徴的な取り組みが、廃棄物を資源として再利用する「サーキュラエコノミー」の推進だ。従来のリデュース(削減)、リユース(再利用)、リサイクル(再生利用)の「3R」がゴミ処理の方法論だったのに対し、サーキュラエコノミーは、ゴミそのものが出ないように設計された「循環経済」のことを指す。

 JR東日本はグループ飲食店などで発生した食品廃棄物をメタン発酵し、生成したガスで発電する「バイオガス発電」を推進しており、2018年に「Jバイオフードリサイクル横浜工場」、2022年に「東北バイオフードリサイクル仙台工場」を稼働している。