【1分読み切り】もしかしたら、いつもなんとなく遠回りで面倒くさい選択をしているかもしれません。その原因を教えましょう。
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【精神科医が教える】真面目だけど無意識に面倒くさい選択をしがちな人の落とし穴・ワースト1Photo: Adobe Stock

まずは「手持ちのカード」から

今日は「手持ちのカード」から試そうという話をしたいと思います。

何かをやりたいときや問題を解決したいとき、無意識に新しく何かを得てからスタートしようとしがちなんです。

しかし、それはたいていうまくいきません。まずは自分がいま持っているもの、つまり「手持ちのカード」のなかから、なんとかしようとするべきなのです。

つねに「ないものねだり」をする人

手持ちのカードを無視して、すべてをリセットするかのように、新しいカードを得てからスタートしようとする人がいるのです。

アナタ自身がそうかもしれません。そうした発想をしてしまう人は、「手持ちのカード」を認識していないのです。

自分がいま持っているカードをきちんと理解していないため、常に「何かを始めるには、自分が持っていないもの必要だ」とないものねだりに陥ってしまいます。

わざわざ回り道をする選択

これは何をやるにも遠回りをすることになります。手持ちのカードでなんとかしようとすれば、早く目的地を達成できるかもしれないのに、わざわざ回り道をする選択をしてしまうのです。

たとえば、何かをしたいと思ったときに、まず何かの資格取得の勉強から始める人がいます。しかし、本当はいま持っている資格や、資格がなくてもできることから、自分のやりたいことができないかを探すのが先なのです。

いきなり目標に向かうのが怖い?

このようなアプローチをとる人は、いきなり目標に向かうのが怖いのかもしれません。それが、うまくいかない要因の1つともいえます。つまり、これは一種の逃避の手段でもあるのです。

資格の勉強から始めれば、すぐに目標に立ち向かわなくて済みます。これは遠回りであり、自分への言い訳にもなります。実際に直面しなければならない緊張感から逃れられるからです。

だからこそ、自分の手持ちのカードからアプローチしない人は、なかなかうまくいかないのです。というよりも、うまくいこうとさせていないとさえ言えるでしょう。

無意識のうちに逃げている?

自分の手持ちのカードをきちんと見直さない人は、たとえ資格を取得して目標に近づいても、また別の回り道を思いつき、現実に立ち向かうことを無意識のうちに回避してしまう傾向があると思います。

自分の手持ちのカードをきちんと見つめ直すと、意外とそれだけでなんとかなることが多いものですから、そこにまず目を向けることが大切です。

失敗を恐れずにやってみて!

つねに回り道をして、なかなかうまくいかないと感じている人は、もしかすると現実に立ち向かうのが苦手なのかもしれません。そういう自分の傾向に気づくことも大切です。

そういう人には、まず手持ちのカードから、失敗を恐れずにやってみるという練習をすることをオススメします。最初は失敗するかもしれませんが、1回、2回とうまくいくことがあれば、そこから自信がつくはずです。