「夜遅く」は人によって意味が異なる

ポイントになるのは、「夜遅く」の概念には、人によって差があるということです。

例えば「夜遅く」=「22時までかかる」だとするとどうでしょうか。深夜帯で十分遅いと思うかもしれませんね。
では次の質問です。この22時は、「毎日終電で帰っている人」からすると「夜遅く」でしょうか。かつて当たり前のように24時に終電で退社していた僕からすると、22時は正直「終電までまだ2時間もある」という感想になります。
最後に、「毎日終電後タクシー帰りをしている人」にとっての22時はどうでしょうか。「まだ6時間も働ける」時間で、別に「夜遅く」ではないかもしれません。

全く同じ職場であれば、このような価値観のずれは起こらないですが、部署が変われば価値観も大きく変わってしまいます。

誰にも注意されずに「サイレント減点」される

僕も最初の支店では帰りが毎日19時で忙しいと感じていましたし、周りにも「忙しい」と答えていました。しかしその後、証券会社に出向して毎日終電後タクシー帰りする働き方になり、当時の「忙しい」というコメントがいかに恥ずかしいセリフだったかを痛感した記憶があります。

実際の職場で「忙しいから」と言ったとしても、誰からも咎められることはないでしょう。しかし、実際言われた相手は、「俺のほうが実際は忙しいけどな」「忙しいと言っても、昔の自分ほどではないけどな」と感じているかもしれません。このように、誰からも注意されないのに、評価だけひっそり下がってしまっているのが「サイレント減点」です。

職場で出世する人は、こういった「サイレント減点」を徹底的に最小化しています。評価の下がる機会を減らすことで、できるだけ快適な会社生活を送れるようにしましょう。

(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の一部を抜粋・編集・加筆した記事です)

著者:最短出世中・現役エリートメガバンクブロガー たこす
本部公認で副業としてブログを運営する、年収1400万円の現役メガバンク行員。10年以上メガバンクという極限の環境で生き残り、最短で出世街道を歩んでいる。新卒で配属された支店で猛烈なパワハラ上司に理不尽に詰められ続ける過酷な労働環境の中、理系的な分析手法によって独自の「高コスパな仕事術」を編み出す。証券会社に出向して花形の投資銀行業務に携わった後、銀行に戻って上場企業を中心とした大企業営業を経験。現在も本部勤務を続けている。