最近は発達障害という言葉が広く知られるようになったことで、子どものちょっとした言動や振る舞いから「うちの子、もしかして発達障害かも?」と過剰に反応してしまう親御さんも増えているといいます。よその子と比べて言葉の覚えが遅かったり、感情表現が苦手で喜怒哀楽を表に出すことが少なかったりすると、誰でも「もしかして……?」と不安な気持ちになるものです。このように気になる様子や行動に気づいたときは、それがどういうときに見られるものか普段の生活をよく観察し、きっかけや原因を探ってみましょう。そうして子どもが抱えている問題や困りごとを理解し、悩みを共有することで対処法が見えてくることもあります。

間違われがちな
行動の一例

起きられない・居眠りする
 発達障害には睡眠に問題を抱える人も多くいますが、それだけで発達障害と決めつけるのは早計です。就寝時間や生活のリズムを見直すことで改善するケースも少なくありません。

言葉が遅い・話さない
 発達障害により言葉の遅れやコミュニケーションを困難に感じることもあります。障害の有無に関係なく同様の兆候が見られることもあるので、注意深く見守りましょう。

怒りやすい・暴力的
 幼児期に癇癪を起こしたり、暴力を振るったりするのは、感情のコントロールがうまくできないため。あまり頻度が高いようなら一度、専門家に相談してみましょう。

他の子より体格が小さい
 子どもの成長が遅い、体格が小さいことで発達障害を疑う人もいますが、それは間違い。両親の体つきや生まれた時期(早生まれや遅生まれ)によって個人差が出るのは通常なことです。