100点も80点も、結局同じ「A評価」なら?

ここで真面目な社員であればすぐに提出して一番高い評価を得ながら次の仕事に全力で取り組むことでしょう。もしかしたら他の同僚たちの3倍くらいの課題を1ヶ月でこなしてしまうかもしれません。

しかし、ここで必ず考えなければいけないのは、1番になることのメリットです。あなたは今回、本当に1番を取らないといけないのでしょうか。

仮に1番になった人だけが得られる賞金みたいなものがあれば1位を目指すのもアリですが、大抵のJTCでは1位ではなくても上位でさえあれば同じ評価ということが多いです。

これは例えば、学校の成績の絶対評価のようなイメージです。100点を取っても「A」、80点を取っても同じ「A」なら、無理して100点を取る必要性は薄れますよね。

「毎回トップを取る」意味は本当にあるか?

毎回トップ成績を取ることが評価される環境ならばトップにこだわったほうがいいですが、そうでなければ、無理して取る必要性はありませんよね。

僕ならこういった時、「課題がまだ残っているフリをしながら、次の仕事のために体力を温存したり、自己研鑽に励む」ようにします。評価があまり変わらないところに労力を割くよりは、別のところに力を入れたほうが長期的にはコスパがいいからです。

期待値をうまく操作して「評価」を高める

期待値が上がりすぎると、周囲の期待に応えるハードルも徐々に上がっていってしまいます。それに応えられるうちはまだいいのですが、自分のリソースには当然ですが限界があります。期待値が上がりすぎるのは考えものです。

職場で出世する人は、この「評価」が決まるメカニズムをよく理解して、「自分の行動が周りから見たらどう見えているか」の基準を正確に見極め、適切なタイミングで成果を出しています。

みなさんも、目の前の「成績トップ」を取るほうがいいのか、それとも長期的な視野でほどほどに手を抜いたほうが周囲の評価が上がるのか、のどちらなのかを見極めて働くようにすれば、よりラクな会社員生活が待っていると思います。

(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の一部を編集・加筆・調整した原稿です)