「解けば解くほど得点が落ちる…」
そんな時に確認すべきことは?

■お悩み11
「2回目、3回目と、やる度に点数が落ちてしまいます。どうしたらいいですか?」

 何回か解くうちに、少なくとも出題の傾向には慣れるので、点数が上がっていくことを期待します。また、本人がけなげに頑張っていることを考えると、親心としても、目に見えて点数に表れてほしいという気持ちになることも分かります。

 あまりにも点数が落ちる場合、同じ学校のどの日程を演習しているか確認しましょう。

 基本的に初回の日程は第一志望の生徒が多く、また募集定員も多いため、比較的簡単な問題であることが多いのです。

 難度は、偏差値表を見ると確認できます。同じ年度内で複数回を演習している場合は、見かけは同じでも難度の高い問題にチャレンジしているケースが考えられます。

 私は、同じ日程の入試問題の年度を遡って解くことをおすすめしています。特に受験する日程が決まっている場合は、その方法がベターだと断言します。

 今回は前・後編合わせて11のお悩みに絞って、お答えしました。いかがでしたでしょうか。

 また、今回は取り上げませんでしたが、過去問は4教科を入試直前まで均等にやる必要はないと思います。最後の半月は、苦手教科の問題を集中してやるという方法もあります。合格点への伸び代が高い科目への「選択と集中」です。例えば、算数であれば苦手単元のみを抽出して、その問題については持っている過去問の全部の問題をやり直すというやり方も非常に有効です。こうした話もまた別の機会にご紹介したいと思います。

 この記事を公開するタイミングでは、まだ過去問をやり始めたばかりという方も多いのではないでしょうか?

 勝負は、まだまだこれからです。やり方は、いくらでもあります。お子さんを励まして頑張っていきましょう。

中学受験のプロが教える、志望校の合否を分ける「勝負科目」の見分け方とは?