「家族の態度に腹が立つ」

「恋人やパートナーに裏切られた」

「上司から理不尽なことを言われた」

「ファンだった芸能人が不倫をしていた」

 このように、さまざまな場面で怒りが湧いてきますが、これらの怒りは自分の生命を脅かすものではありませんよね。つまり、本当は持つ必要のない怒りなのです。

怒りをつくり出すのは
他人ではなく「自分の心」

 恋人やパートナーに裏切られたとき、その怒りは「裏切ったあいつのせい」で発生しているのではありません。自分はその人を信頼していたにもかかわらず、裏切られて自分が不利益を被ったと感じた結果、自分の心の中で、自分自身が発生させているのです。

「好きだった芸能人の不倫」も、直接本人に会ったこともしゃべったこともないのに、自分のなかで勝手に「あの人は清楚で真面目」というようなイメージをつくり出していて、その期待が裏切られたから、結果的に自分が攻撃されたと感じて怒りが湧いてくるわけです。

 裏切られた、不利益を被ったと思うのは、その人は裏切らない人、自分に不利益を与えない人だと、勝手に思い込んでいた=妄想していたからです。