倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング#22Photo:amtitus/gettyimages

自動車や建設など、さまざまな産業と密接に結び付く鉄鋼業界。しかし、世界的な資源高や急速に進行した円安、輸送費の増加などコスト増に苦しむメーカーもある。特集『倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング』の#22では、鉄鋼・金属業界の倒産危険度ランキングを検証。15位にランクインした高炉メーカーの神戸製鋼所を含め、32社が“危険水域”に入った。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)

コスト高と鋼材価格の低迷で
「未曽有の経営環境」に

 中国経済の減速が製鉄業界に大きなダメージを与えている。鉄鋼の一大生産国である中国での内需の冷え込みにより、余剰した鋼材が安価に輸出され、アジア全体の市況を押し下げているのだ。

 日本製鉄の2024年3月期上半期の決算資料によると、アジア汎用品スプレッド(販売価格と原材料価格の差額)は、鋼材1トン当たり200ドル程度で推移していたところ、足元では100ドルを下回るなど過去最低水準に落ち込んでいる。同社はこの状況を「未曽有の厳しい経営環境」とまで言い、危機感をあらわにする。

 それでも、新型コロナウイルスの感染拡大前から進めてきた合理化施策や大口の顧客向けのひも付き価格の引き上げなどもあり、日本製鉄では利益の改善が進む。在庫評価差などを除く実力ベース事業利益は、24年3月期上半期に過去最高となる4990億円を記録。同第3四半期決算では、通期の見通しを上方修正し、過去最高となる8900億円の予想を発表した。

 しかし、こうした厳しい環境下でも利益を改善できる日本製鉄のような企業がある一方で、原料高などのあおりを受け業績を落とす企業もある。また、鉄鋼・金属業は二酸化炭素を大量に排出する産業でもあり、足元の懸念だけでなく、今後、カーボンニュートラルへの対応のために大きな投資を迫られることも必至だ。

 今回、ダイヤモンド編集部では、鉄鋼・金属業界の倒産危険度ランキングを作成した。その結果、高炉メーカーの神戸製鋼所は15位に入るなど、32社が“危険水域”にあることが判明。早速、次のページでその詳細を明らかにしよう。