「わからないこと」があったら正直に聞けますか?

まずは会議のシーンを想像してみてください。あなたが参加している会議で上司が前で話しています。ここで「わからない用語」が出てきました。あなたはどうしますか。

そのわからないことを理解しないまま発言するのはもちろん危険ですが、逆に正直にわからないと言ってしまうと、「なんだ、こんなことも知らないのか」と思われてしまうリスクもあります。

ここでもし、「お調子者のキャラ」の人が「すいません。前も聞いたんですけど、◯◯ってなんでしたっけ? 忘れちゃって……」と聞いてくれたらどうでしょうか。正直、「助かった……」と思うのではないでしょうか。職場の上司も、「なんだよ」と言ってまた教えてくれるかもしれませんし、雰囲気も和むかもしれませんね。

本当に頭が良い人は、そのことを隠して振る舞っている

ここまで来るとわかってくる方もいるかもしれないのですが、頭が良いキャラになってしまうと、こういった振る舞いがしづらくなります。自分が頭が良いキャラになってしまっているからこそ、そのブランドが邪魔をして、わからないことを素直に聞きづらくなるのです。

職場は当然ですがわからないことの連続です。わからないことを素直に聞けることは、出世のための大きな武器になるのです。

したがって、本当に頭が良い人ほど、自分が頭が良いと言うことは見せません。なぜなら、そのほうが得するとわかっているからです。

頭がいいキャラは「損」ばかりする

わからないということを相手に伝えるのは、年を取れば取るほど恥ずかしくて難しくなっていきます。逆に言えば、「頭がいいキャラ」になってしまうと、損する機会が増えてしまうのです。

少しでも若いうちにわからないと言えるようになることで、無駄な会議や無駄な面談を回避できるようにしていきましょう。職場でうまく立ち回るためには、こういった要領の良さも必要です。自分が見られたい姿に応じて、“見せ方”を工夫するようにすると、今よりラクに会社員生活を送れるでしょう。

(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の一部に、著者への取材を加えた特別な原稿です)