「せっかく本を読んでも何も残らない。何も変わらない」。そんな時間だけを浪費してしまう「無意味な読書」をしている人も多いはずだ。そんな非生産的な読書から抜け出し、1冊1冊の読書を血肉化するにはどうすればいいか? その方法を教えてくれるのが、韓国発の読書術本『コアリーディング たった1冊読んで人生を変える読書術』だ。せっかく読んだ本が100%意味あるものになる「本の読み方」とは? 今回は、本書の一部を紹介していく。
目次とは「本の設計図」
目次は本の設計図であり、本のテーマをどう展開していくか、著者の考えを表す地図だ。家を建てるときには設計図が完璧であってこそ欠点のない建築が可能なように、文章を書くときも同じだ。
いくら良いコンテンツを持っていても、全体的な内容をうまく構成できなければ、1冊の本にまとめるのは難しい。文章の構造を論理的かつきめ細かく設計することは、大事な下絵になる。
言い換えれば、目次さえよく読めば、本の主な内容を把握することができ、自分が望む内容がどこにありそうか、具体的に探すことができるというわけだ。
フランス、パリのルーブル美術館は、しっかり見て回ろうとしたら1週間以上かかるという。では、3時間しかなかったらどう回ればいいか?
地図を活用してどこに何があるか全体を見渡し、その中でも特に自分に関心があるものだけを探し、それらを中心に鑑賞するのが良さそうだ。そうしないと、その3時間を右往左往するばかりで無駄にしてしまうこともありえる。
本の目次も同じだ。美術館の地図を見るのと同じように、本の内容を一目で見てとれるだけでなく、自分が望む内容がどこにあるか探すのに役立つ。
目次を活用し、読書の選択と集中を図る
では、『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』(中島聡著、文響社)を例に、目次を見てみよう。
目次を読むときは、次のように3色ボールペンを使って優先順位を決める。
こうやって、自分にとってより重要な項目から読むことで、最小限の時間で、効率的に読書から最大の効果を得ることができる。
(本記事は、『コアリーディング たった1冊読んで人生を変える読書術』(パク・サンベ著、村山哲也訳)の一部を抜粋・編集したものです)