一番稼げる時間帯の枠が
ドライバー間で奪い合いに

 日本版ライドシェアはタクシーが少ない時間帯や地域に導入が制限されているため、まだ規制が多い。

 たとえば、東京都内では東京23区、武蔵野市、三鷹市だけ認められている。

 働く時間は1週間で20時間までという決まりがあり、1週間あたり40時間以上の労働契約を結んでいる被雇用者はドライバーになれない。

 また都内での運行時間は、月曜日から木曜日の午前7時から午前10時台、金曜日の午前7時から午前10時台と午後4時から午後7時台、土曜日の午前0時から午前4時台と午後4時から午後7時台、日曜日の午前10時から午後1時台まで、といった規制がある。

 さらにこの時間帯の中で、タクシー会社ごとに運行可能台数も制限されている。

 たとえば平日の午前7時から午前11時はA社は10台、B社は15台といった具合に、国から枠数が割り当てられている。

 そのため、稼働率が高まる人気の時間帯の枠を同じタクシー会社のドライバー仲間の間で奪い合うことになる。「特に一番稼げる土曜日夕方や日曜日の枠の確保が大変」と鈴木さんは不満を吐露する。