「自分の仕事に足りないことを全部言語化してくれる本」「会社員人生が180度、変わった!」
そんな感想が届いているのが、安藤広大氏の著書『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』シリーズ三部作だ。これまで4400社以上の導入実績があるマネジメント法「識学」をもとに、ビジネスの現場で「一生活躍し続けられる」メソッドや思考法を授ける本シリーズは、さまざまな業界から圧倒的な支持を集めている。
今回は、全ビジネスパーソンに必須の「意思決定」のあり方を指南する、シリーズ最新刊『パーフェクトな意思決定 「決める瞬間」の思考法』の中から、特別に本書のエッセンスを解説する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

「SNSで承認欲求を満たすダメ社長」が最悪な存在である理由・ワースト3Photo: Adobe Stock

SNSで承認欲求を満たす社長

 あなたの会社の「社長」は、どんな存在でしょうか。
 おそらく日々、経営に向き合っていることでしょう。

 ただ、昨今はSNSが発達したおかげで、社長や経営者も、気軽に情報発信をするようになっています

 もちろん、何を書き込むかは、その人の自由です。

 しかし、「社長」という立場は孤独です。
 つい「承認欲求」を満たしたくなるものです

 ここでは、社長がSNSをやる上で気をつけたい「NG例」を3つ紹介しましょう。

1「一部の社員のSNSに反応する」

 もっともダメなのが、他の社員とSNS上で絡むことです
 優秀な社員だけに対して、「うちの社員はすごい」「頑張っている」などと、コメントを付けたり、引用ポストをしたりする行為です。

 社長であれば、つい一部の社員を「えこひいき」したくなる。

 ただ、それは控えましょう。
 外から見ると、「あの社員だけ気に入っている」「あの社員の投稿には無視している」などという見え方しかしません。

 なのに、内側にいると、それが見えなくなってしまうんですよね
 非常に残念な社長の行為です。

2「現場仕事をアピールする」

 社長自らが営業で売上を立てる。
 社長自らが商品を企画開発する。

 そのようなとき、社長自らがSNSでアピールしたくなるのでしょう。

「これだけ売上をつくった!」
「こんな商品を開発した!」

 と、自分の手柄をアピールしてしまいます。

 これも残念すぎる社長の行為でしょう。
 社長である限り、専念すべきものは「経営」です。
 現場仕事ではありません。

 百歩譲って、社員たちが作った新商品を紹介するのはありです。

 ただ、そのときも、一部の社員だけを実名で紹介するようなことはNGです。
「えこひいきしたい」という気持ちにフタをするようにしてください

3「高級メシの写真をあげる」

 社長ですから、会食も多いことでしょう。
 つい、高級寿司やフレンチのフルコースの写真をSNSにあげたくなる

 ただ、それを見て、誰が喜ぶのでしょうか。
 他人の目には「自慢」にしか映りません

 そんな単純なことですら、ダメな社長はやってしまうのです。
 まさか、あなたの会社の社長は、上にあげた3つのことをやっていませんよね?

 なぜ、このような行為がNGかというと、「社員たちを平等に見ていない」からです。
 好き嫌いは当然あるでしょう。

 しかし、それを公然とSNSでアピールしてしまっていることは大問題です

 もし、上記のことをやってしまっているなら、誰かがそっとアドバイスしたほうがいいでしょう。
 あるいは、そこで働き続けることを疑ってもいいかもしれませんね。

(本稿は、パーフェクトな意思決定の著者・安藤広大氏が特別に書き下ろしたものです)

安藤広大(あんどう・こうだい)
株式会社識学 代表取締役社長
1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学を卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングス、ジェイコム取締役営業副本部長を経験。プレイングマネジャーとして「成長しないチームの問題」に直面し悩んでいたときに「識学」に出合い、2013年に独立。多くの企業の業績アップに貢献した。2015年、株式会社識学を設立。わずか4年足らずで上場を果たし、これまで9年間で約4400社に識学メソッドが導入されている。著書にシリーズ累計150万部を突破した『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』(ダイヤモンド社)がある。『パーフェクトな意思決定』はシリーズ最新刊。