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 ですから、ワーホリに行きたければどんどん行けばよい。資格に関しては医者や弁護士など、一部の難関資格を除くとリターンは大きくないのであまりお薦めしませんが、文系分野でも大学院に進学し修士や博士を取得した専門分野を持つ人材はこれから人気になっていくと考えています。

ベンチャー転職は
“失敗”しても武器になる

 見方を変えると、「他人がしていない経験」をしていることが付加価値として評価される時代になった、といってもよいでしょう。

 大企業からの転職者も、たとえば大手商社からダイレクトで転職する人より、スタートアップに転職して2~3年働き、結果として失敗している人のほうが評価されます。昔の価値観では大手商社からダイレクトに転職する人のほうが評価は高かったのですが、いつの間にか逆転するようになりました。失敗まではしていなくても、一度は異なる企業・組織を経験しているほうがいい、と判断されます。

 とくに20代前半の若い人であれば、何らかのスキルや専門性を身に付ける以前の話として、ワーホリでもバックパッカーでも心の赴くままに行きたいところへ行き、未知の出会いを楽しんでくるのはよい経験になると思います。

 そこでは恐い目にあうかもしれないし、悪い人に騙されたり、逆に親切な人に助けられたりすることもあるでしょう。そんな経験を繰り返すなかで、「生きるエネルギー」を高めることができれば、それだけで十分な収穫なのです。