「口はうまいが、手足が一向に動かない」人がいる。ああだ、こうだと煙に巻き、周囲にストレスを与え、組織の結束を損ないかねない。口先だけの人の行動力を高めるにはどうすればいいのだろうか。(モチベーションファクター代表取締役 山口 博)
「口先だけの人」が組織を壊す
行動力を高めるには?
口がうまいだけの人がいる。あれをすべきだ、これをすべきだとまくしたてるが、自分で手足を動かさない人のことだ。環境変化が加速し、さまざまな課題に直面する中で、対応策のアイデア自体は貴重だが、行動なくして、課題は解決しない。
課題が解決しないどころか、ああだ、こうだとまくしたてること自体が、周囲のメンバーにストレスを与えてしまう。「つべこべ言われたくない」「あの人と話すと、収拾がつかなくなる」というような抵抗感が生じる。その結果、口がうまいだけの人は組織で孤立し、組織の結束を損ないかねない。
“舌先三寸”の人は、結局「口自慢の仕事下手」だ。しかし、「言うは易く行うは難し」といわれる。組織のリーダーは、口先がうまいだけの人と、行動力のある人をどのように見極めればよいのだろうか。そして、行動力を高めるためには、何をどう実行すればよいのだろうか。
20年来、さまざまな企業の各層のメンバーと、行動力を高める演習プログラムを実施してきた。その中で、口がうまいだけの人を簡単に見極める方法と、行動力を高めるためにすぐに役立つ方法があることが分かってきた。