片づけの最初の一歩は「捨てること」だが、いざ部屋を片づけようと思っても、「どこを減らせばいいのかわからない」と手が止まってしまうことはないだろうか?
そんなときに役立つのが、スマホで動画撮影するというシンプルな方法だ。
さっそく、登録者数16万人の人気YouTube「イーブイ片付けチャンネル」の運営者であり、書籍『1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツ』の著者・二見文直氏に、片づける前にやるといい「目からウロコの簡単動画チェック」について伺った。
この方法で、毎日の生活で慣れてしまっていた「大きな違和感」に気づいた依頼者さんも。片づけのやり方に迷った人はぜひ読んでほしい。(構成/ダイヤモンド社・和田史子)

1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツPhoto: Adobe Stock

動画を撮ると「違和感」が見えてくる

なんとなく、「モノが多い」「ごちゃごちゃしている」「散らかっている」。わかっちゃいるけど、具体的にどこを減らせばいいのかがわからない。

このような方におすすめなのは、スマホで部屋を動画撮影することです。どうやってモノを出し入れしているかなど、生活している様子も撮っておくといいでしょう。

やり方は簡単です。玄関やリビング、キッチンなど、普段どのように自分が動いているのかがわかるよう、動画を回すのです。

・廊下から玄関へ、家を出るまでにどんな動きをしているのか
・リビングでくつろいでいるとき、どの場所でどんな動きをしているのか
・キッチンからダイニングへ、料理をどのように運んでどこに置いて食事をしているのか

動画を撮って見てみると、不自然な動き邪魔なモノの存在に気づきます。

ある依頼者さんのお宅は、玄関に大きなダンボールが置きっぱなしで、家に上がるときに、「よいしょ」と飛び越えないと通れませんでした。

「ここを飛び越えて家に上がるの、大変じゃないですか?」とたずねると、「え? 何のことですか?」と依頼者さん。毎回、無意識にひょいと飛び越えていたので、ダンボールが通路をふさいでいた事実にまったく気づいていませんでした

『1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツ』73pより引用(イラスト/ヤマサキミノリ)『1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツ』73pより引用(イラスト/ヤマサキミノリ)

動画を撮影して、初めてその事実に気づいたのです。

「そういえば、仕事でスーツを着ているのですが、なんとなくスカートがイヤになってパンツスーツばかり着るようになったんです。毎朝、ダンボールをまたぎやすかったから、自然とスカートよりパンツを選んでいたのかもしれません」

「ちょっとした不便」が日常だと、あたりまえになってしまって、違和感に気づかなくなってしまうようです。

ぜひみなさんもYouTuberになったつもりで、日常生活を動画に撮ってチェックしてみてください。意外な発見があるかもしれません。

株式会社ウインドクリエイティブ代表取締役。YouTubeチャンネル「イーブイ片付けチャンネル」運営者。1984年大阪府生まれ。一般社団法人遺品整理士認定協会認定遺品整理士。生前整理技能Pro1級。月平均130軒以上のお宅を訪問し、これまで1万件以上の片づけを経験。年間約5000件以上の相談を受け、のべ4万件を超える全国からの「片づけられない」悩みと向き合ってきた。
2016年にスタートしたYouTubeチャンネル「イーブイ片付けチャンネル」は、登録者数16万人、総再生数7500万回を突破(2024年12月現在)。片づけに悩む人々に寄り添う姿が共感を呼び、多くの視聴者から支持されている。二見文直(ふたみ・ふみなお)
株式会社ウインドクリエイティブ代表取締役。YouTubeチャンネル「イーブイ片付けチャンネル」運営者。一般社団法人遺品整理士認定協会認定遺品整理士。生前整理技能Pro1級。月平均130軒以上のお宅を訪問し、これまで1万件以上の片づけを経験。年間約5000件以上の相談を受け、のべ4万件を超える全国からの「片づけられない」悩みと向き合ってきた。2016年にスタートしたYouTube「イーブイ片付けチャンネル」は、登録者数16万人、総再生数7500万回を突破(2024年12月現在)。『1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツ』(ダイヤモンド社)は初の著書。