同じような商品・サービスを扱っているにもかかわらず、楽しそうにラクラクと稼ぐ人がいる一方で、思うように稼げず苦悶にあえぐ人もいる。
その違いは、年齢や経験、持って生まれた才能によって生まれているとは限らない。
稼げない人も、稼げる人と同じように努力はしているだろう。しかし、結果には大きな違いが出る。
その原因は、ほんの一語の違いにあったのだ。
その一語の違いをまとめたのが、この道25年「日本のトップマーケッター」神田昌典氏による、一番やさしい、すぐ使えるコピーライティングバイブル『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』だ。
本書では、たった一語の差で、貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」が公開されている。
今回は本書より一部を抜粋・編集しながら、たった一語で天国と地獄に分断される「怖さ」と、一語変えるだけで大きく現実が変わる「面白さ」を見ていこう。

【貧す人】と【稼ぐ人】の決定的な一語の違い
今回紹介するのは、「大縄跳びの法則」である。
【貧す人】できる! 絶対にできる
【稼ぐ人】できないのは、おかしい
ある大阪の小学校に、すばらしい先生と児童たちがいる。
このクラスでは、大縄跳び(団体で行う縄跳び)で、1261回という「大阪府記録」をつくった。
いったいどうやって、子どもたちとともに大会新記録を達成したのか?
先生は、そのプロセスを記録するため、子どもたちに毎日、練習日記をつけさせた。
そして、後から振り返ってみると、大変面白いことがわかった。
目標達成できなかったときの日記
「優勝したい」と、子どもたちが日記に書いていた段階では、目標達成できなかった。
「絶対に、優勝したい」と、書き始めた段階でも、同じだった。
ガッカリする子どもたちを前に、なんとか成功体験を積ませてあげたいと先生は考えた。
大会で優勝するには、1200回以上跳ぶ必要がある。
だが、それを目標にすると、失敗するたびに、子どもたちのモチベーションが下がる。
目標を切り替えたら、日記はどう変化した?
そこで先生は、練習方法を工夫した。
「優勝するために、100回を200回跳べるようにしよう」
と、目標を切り替えたのだ。
すると、連続して跳べる回数が増えるにつれ、子どもたちの自信が増していった。
日記を見ると、子どもたちの表現が変わってきた。
「1260回跳べないのはおかしい」「優勝しないのはおかしい」
と書く子どもたちがクラス全体の3分の1を超えた。
そしてほどなく見事に、大会新記録! 優勝を勝ち取ったのだ。
現実が変わる瞬間
このエピソードは、ビジネスリーダーにも大きなヒントをくれる。
【貧す人】は、「絶対にやる!」「やりきります!」と、自分やまわりを追い込むことで、結果を得ようとする。
【稼ぐ人】は、目標に向かって小さな行動を積み上げながら、「実現しないのは、おかしい」「成功しないなんて、ありえない」とつぶやく。
ポイントは、成功イメージは全員に浸透しなくてもいいということ。
全員を変えようとするのは、難しい。
3人に1人が成功を確信したとき、現実は変わる。
まずは、まわりの一人を、あなたのプロジェクトの味方にすることから始めよう。
(本稿は『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』の一部を抜粋・編集したものです)