男女雇用機会均等法により
女性の働き方に大きな変化
この時期、女性の働き方にも大きな変化がありました。1985年に施行された男女雇用機会均等法を機に、働き始める女性が増加したのです。
それまでの女性は高校や大学卒業後に就職し、結婚したタイミングで退職するのが一般的でした。しかし、均等法の施行により、結婚後も仕事を続ける選択肢が広がり、次第に「共働き」という働き方にシフトしていきました。
優秀な女性が男性と同じように働くという選択肢が増えたのは、その後の日本経済や社会に大きな恩恵をもたらしました。
バブル時代は積極的に終身雇用制度を採用していた企業が多く、定年まで働き続けられるということは社員にとって大きなメリットでした。新卒時から定年まで、同じ会社に長く務めることで、安定した雇用と収入を獲得できる点は、社員にとって仕事へのモチベーション向上にもつながっていました。
前述の通り、企業は好景気を機に事業を発展させるべく、積極的に人材を採用していたので、自分の能力以上の会社に雇ってもらえたと考えている人も数多くいるはずです。
この世代は、コミュニケーション能力に長けているとも言われています。その背景には、社内外の人との食事やゴルフ、麻雀といった接待の機会が多かったことが挙げられます。このような接待をするのは勤務時間外でしたが、仕事の延長線上に位置付けられており、コミュニケーションを図る場所として大切にされていました。
社員同士の飲み会や得意先との食事やゴルフは、業務中にはなかなか言えない仕事の話や、相手に伝えたいことを打ち明けられる場であり、インフォーマルなコミュニケーションの場として極めて有効に機能していました。
またバブル世代は就職した当初、景気が良かったため収入も高く、消費志向が強い世代でもあります。
ボーナスが多いうえに、給料も毎年アップする時代の中、ハイブランドのファッションやバッグを身につけたり、高級車を乗り回すことを目指すのが当たり前でした。飲み代も上司や先輩に奢ってもらえたり、「接待費」と称して会社支給のタクシー券を使って帰宅する人も多く、今では考えられないほど、景気の良い時代です。