アナログの工夫で「第ゼロ印象」を作る

――オンラインの商談でも第一印象を良くする方法はありますか?

今井 最近はオンライン商談も増えました。ここに苦手意識を感じている営業も多いように感じます。福島さんはどうされていますか?

福島 オンラインで話せる時代だからこそ、事前にアナログで接点を持っておくことが大事だと考えています。

 たとえば、オンラインで商談予定の会社に、事前に手紙を送ることがあります。「当日、お話しできるのを楽しみにしています」と。するとオンライン商談の最初に、お客様は「福島さん、手紙送ってくれましたよね?」と聞いてくれます。

今井 それはお客様も驚くでしょうね。会う前から、すでに相手に興味を持ってもらう。第一印象を超えた「第ゼロ印象」を作っているんですね。

福島 そうなんです。商談が始まる前に関係を築いておくと、リアルでもオンラインでもスムーズに進められます。

商談後に「第1.5印象」を作る

今井 オンラインの時代だからこそ、アナログな手間の価値は伝わりますよね。

福島 そうですよね。オンライン商談が終わったあとにお礼状を送るのも良いと思います。そうやって考えてみると、できる工夫はいろいろ思いついてくるんです。

今井 商談のときに頑張る営業は多いですが、その前後、「第ゼロ印象」と「第1.5印象」にも注力すると、お客様との信頼関係が大きく深まりますね。福島さんの工夫はオリジナリティがありますが、真似できる要素も多いと感じました。

まとめ:お客様の心をつかむ「印象」の作り方

今井 印象の作り方のポイントをまとめると、どのようになりますか?

福島 次の3つが大事ですね。

1:「アイスブレイク」することにこだわらない
2:相手の興味と自分の話を合わせる「チューニング」をする
3:商談の「前後」の印象も大事にする

今井 これらを意識すれば、顧客との関係も深まり、営業の成果も上がりそうですね!

福島 第一印象だけでなく、その前後も大切にしましょう!

(本稿は、営業職の情報プラットフォーム“YEALE(エール)”企画によるトークセッション形式のイベント「セールスハッシュタグ」で行われた、『記憶に残る人になる』の著者・福島靖氏と『Sales is』の著者・今井晶也氏の対談をもとに構成したものです。こちらから、対談の動画も視聴できます)